趣里、主演映画『ほかげ』と『ブギウギ』に共通点「それでも生きていくんだという1本の筋みたいなものが一緒」
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女優の趣里が25日、都内で行われた映画『ほかげ』公開記念舞台挨拶に、塚尾桜雅、河野宏紀、森山未來、塚本晋也監督と共に登壇。趣里は現在、連続テレビ小説『ブギウギ』(NHK総合ほか)に出演しているが、作品との共通点を感じての撮影だったことを明かした。
【写真】共演の森山未來、子役・塚尾桜雅らと笑顔を見せる趣里
本作は、塚本晋也監督が、戦場の極限状況で変貌する人間を描いた『野火』、太平の世が揺らぎ始めた幕末を舞台に生と暴力の本質に迫った『斬、』の流れを汲み、戦争を民衆の目線で描き、戦争に近づく現代の世相に問う作品。
現在放送中の連続テレビ小説『ブギウギ』でヒロイン・福来スズ子を華麗に演じている趣里。本作では、孤独と喪失を纏いながらも、期せずして出会った戦争孤児との関係にほのかな光を見出す女性を繊細かつ大胆に演じているが、「(『ブギウギ』とは)一見対照的に見える役柄ですが、戦争が残したことに苦しめられ、それでも生きていくんだという1本の筋みたいなものが、一緒だなと思って演じました」と共通点があったことを明かす。
さらに趣里は「『ブギウギ』でも闇市が出てくるのですが、そのとき桜雅くんがいないかな……なんて思いながら撮影していました」と語ると、「スタッフさんからも(『ほかげ』と)時代が一緒だねって言われて、私のなかでも常に『ほかげ』と共に過ごしている感覚でした」といろいろな思いを宿しながらの撮影だったという。
多忙を極める趣里。本作は9月に行われたベネチア国際映画祭でワールドプレミア上映されたが、趣里は参加できず「行きたかった!」と残念そうな表情を浮かべる。
それでも、ようやくキャスト・スタッフと揃って登壇。趣里は「スタッフ一人一人がものすごく力をくださって、大きなエネルギーになりました」と語ると、「憧れの塚本映画に出演できてうれしい。監督のメッセージや祈りが、一人でも多くの方に伝わればうれしいです」と作品に込めた思いを明かしていた。