この“おもてなし”何かが嫌だ... 北欧発最狂ホラー『胸騒ぎ』違和感を抱く会話をとらえた本編映像解禁
デンマークの鬼才クリスチャン・タフドルップ監督によるヒューマンホラー映画『胸騒ぎ』より、違和感を抱く会話をとらえた本編映像が解禁された。
【動画】胸がざわざわする違和感の正体は―? 映画『胸騒ぎ』本編映像
本作は、第38回サンダンス映画祭でワールドプレミア上映されるや、想像を絶する衝撃的な展開と不穏すぎる作風が大きな話題になり、各国の映画祭を席巻した北欧発の最狂ヒューマンホラー。デンマークの新たなる鬼才クリスチャン・タフドルップ監督が描くのは、ある善良な家族が過ごす悪夢のような週末――。
イタリアでの休暇中、デンマーク人夫婦のビャアンとルイーセ、娘のアウネスは、オランダ人夫婦のパトリックとカリン、その息子のアーベルと出会い意気投合する。数週間後、パトリック夫婦からの招待状を受け取ったビャアンは、家族を連れて人里離れた彼らの家を訪ねる。
ビャアンとルイーセが、パトリック夫婦との再会を喜んだのも束の間、会話のなかで些細な誤解や違和感が生まれていき、それは段々と広がっていく。相手方の「おもてなし」に居心地の悪さと恐怖を覚えるも、その好意をむげにできない。善良な一家は、週末が終わるまでの辛抱だと自分たちに言い聞かせるが―。徐々に加速していく違和感は、観客を2度と忘れることのできない恐怖のどん底へと引きずり込む。
今回解禁となった本編映像は、主人公ビャアンらデンマーク人一家とパトリックらオランダ人一家が食事をするシーン。和気あいあいとしたランチタイムかと思いきや、徐々に色濃くなる違和感に、不穏な空気が漂い始める様子が収められている。
オランダ人夫婦の夫パトリックは、世界で母国のチーズの評価があまりにも低いと一方的な熱弁を繰り広げている。かたや、その妻カリンはデンマーク人夫婦の娘アウネスに、オランダ語で話しかけ続ける。一体どんな言葉を投げかけているのかもわからず、まるで“自分の娘”のように接する彼女に嫌悪感を抱く母ルイーセ。ついには「娘に指図しないで! 母親は私よ、あなたじゃない」と怒りを露わにしてしまう。カリンは平謝りするが、その顔には人を小馬鹿にしたような薄気味悪い笑顔。この居心地の悪すぎる食事は、悪夢の始まりに過ぎなかった――。
海外メディアから「今年最も不穏な映画」と評される本作は、クリスチャン・タフドルップ監督と弟のマッズ・タフドルップがタッグを組んで脚本を構築した。人間の裏側に潜む「悪」や「恐怖」を描いたタフドルップ監督は、「冷酷でダークな部分を掘り下げてみたいと考えていました。だからこそ、弟と“デンマーク史上、最も不穏な映画を生み出す”というテーマを掲げて本作の製作に挑んだ」と説明する。
また、ずっとホラー作品に挑んでみたかったと語るタフドルップ監督は、「映画的にも品質の高いホラー作品だと自信を持って言えるように、脚本もかなりの修正を重ねて作り上げた」とこだわりを明かす。
映画『胸騒ぎ』は、5月10日より全国公開。