原作・山崎豊子×主演・北川景子『花のれん』に甲本雅裕・泉ピン子・玉山鉄二ら出演決定!
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■甲本雅裕(ガマ口役)
これまで『沈まぬ太陽』(2016年/WOWWOW)、『二つの祖国』(2019年/テレビ東京)、『華麗なる一族』(2021年/WOWWOW)という山崎豊子作品に出演させていただきましたが、先生は入念な取材の上で執筆されるので作品の説得力が素晴らしく、かつドラマとしてとても面白い。今回もまたそれを味わえるのがうれしかったです。
僕が演じるガマ口は、状況に応じて転がりながら生きる男。高座で芸を披露する剣舞師だったのに、ある日、伊藤英明さん演じる吉三郎さんに「お前、裏方やれ」と言われて、深く考えることなく従ったんだと思うんです。彼は転がった先で、自分のできることをただ一生懸命やり続けたのでしょう。
北川景子さんとは映画『花のあと』(2010年)で夫婦役を演じたので懐かしさも感じつつ、今回は違う立場なので新鮮な思いもありました。ますます女優として魅力が増した北川さんと十数年を経て、こういう形で再会できたのはうれしいこと。本作では『遺留捜査』で共演してきた上川(隆也)くんとも一緒ですが、彼との仕事は自然体で臨むことができるので、僕としてはありがたいの一言ですね。
このドラマは生きる勇気をもたらすドラマ。僕も演じながら元気をもらっているので、そういう気持ちを味わっていただけたらうれしいですね。今を生きるみなさんの胸に刺さる物語だと思います。
■泉ピン子(石川きん役)
私が演じる“金貸し”のきんは原作や脚本に役どころがあまり深く描かれていないので、どう存在感を残すべきか、役者にとっては難しい役。でもだからこそ想像がふくらんで、彼女はどこに金を隠すかな、どこに置いておくかな…と、やりすぎかなと思うぐらい考えました。また、身に着けるものはすべて借金の“かた”として取ったもの、という設定にしたので、ある場面で着ている和服が、別のシーンでは部屋にかけてあるなど細かい部分まで考えています。ぜひ隅々まで作品を見てもらいたいですね。
(北川)景子ちゃんとの共演は5年ぶりですが、プライベートではしょっちゅうメッセージを送りあうぐらい仲がいいです。景子ちゃんにとって、私は親戚のおばさんみたいなものかな(笑)。彼女が出演している時代劇を見たら、歩き方や衣装、髪型など、気づいたことを伝えています。私が先輩方から教わってきたことを継承したいんですよね。彼女はとても素直なので、教え甲斐があります。
この『花のれん』は久々の超大型ドラマだと思います。ドラマ離れが叫ばれる昨今ですが、ひとりの女性のサクセスストーリーとして大変面白いので、ぜひ多くの方々に見ていただきたいですね。
■玉山鉄二(春団治役)
山崎豊子先生の作品に出演できるだけでも大変光栄です。その上、生誕100年というメモリアルなタイミングは役者冥利に尽きます。
私は初代・春団治師匠を演じさせていただきました。演じる中で、落語の難しさを大変痛感しました。粋な部分と、哀愁を大事にし、どこまでも気持ちいい男、それが春団治師匠です。
撮影は北川景子さんとのシーンだけでしたが、素晴らしいキャストの方々がたくさん出ていらっしゃる中、先輩方ともお芝居したかった心残りもあります。プレッシャーある中、北川さんは強く立ち振る舞いながら凛としていて、多加さんそのものでとても頼もしかったです。
山崎豊子先生の素晴らしい原作。より一層、強くて美しい北川景子。そして、落語で着物が汗でビチョビチョになり、酸欠になりかけた玉山鉄二。ぜひともお楽しみください。