『フォレスト・ガンプ』俳優、息子を33歳で亡くしていた 看病のため2020年から俳優業を休止

映画『フォレスト・ガンプ/一期一会』のダン中尉役や主演ドラマ『CSI:ニューヨーク』で知られるゲイリー・シニーズ(70)が、息子が希少ながんである脊索腫と診断されたため、2020年から俳優業を休止していることを明らかにした。残念ながら彼は昨年、33歳の若さで亡くなったが、ゲイリーの俳優復帰のめどはたっていないと言う。
【写真】『フォレスト・ガンプ/一期一会』でダン中尉を演じたゲイリー・シニーズ
ゲイリーは、1981年に結婚した女優のモイラ・ハリス(現モイラ・シニーズ)との間に、長女ソフィーと、長男マックことマッカンナさん、そして次女のエラという3人の子どもをもうけている。Peopleのインタビューで、マックさんが2019年に脊索腫と診断を受けたと告白。2020年に「俳優業を中断」し、「マックに奇跡が起こるよう、全力を注いだ」と明かした。大阪国際がんセンターによると、この病気は頭蓋骨や脊椎に発生するもので、約100万人に1人が発症する珍しいがんだという。
以来ゲイリーは、マックさんの「航空管制官」として息子の治療に寄り添って来たそうだ。「マックに次の治療のことを考えさせたり、心配させたくなかった。だから常にがんのことを考えていました。痛みを取り除こうと必死でした。自分では不十分だとか、何をしたらよいか分からないと感じたこともありましたが、そんな時は祈りを捧げ、息子の元に戻って、再び闘いに挑みました」と語る。
残念ながら、マックさんは昨年1月、33歳の若さでこの世を去ったが、退役軍人や救急隊員、その家族を支援するため、2011年に立ち上げたゲイリー・シニーズ財団の活動が、息子の死を乗り越える助けになったと言う。
「母親や父親を亡くした子供たちを大勢抱きしめてきました。困難な状況を経験した人達と過ごしてきたのです。おかげで強さをもらいました。息子の死に耐えられるよう、神がしっかり準備させてくれたことは間違いありません」。
『フォレスト・ガンプ/一期一会』(1994)のほか、『アポロ13』(1995)や『グリーンマイル』(1999)、テレビドラマ『CSI:ニューヨーク』や『クリミナル・マインド 国際捜査班』で活躍したゲイリーだが、2020年に公開された『君といた108日』と『ジョー・ベル 〜心の旅〜』、そしてNetflixのドラマ『13の理由』のシーズン4に出演して以来、演技の仕事をしていない。復帰について聞かれると、「何か良いことが起きて、うまくいくかもしれませんが、今は家を離れるのが難しい。家族の近くにいたいんです。マックを亡くして以来、娘たちをもっと強く抱きしめるようになりました。本当に大切なことについて考えるようになったんです」と答えている。