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『侍タイムスリッパ―』7.18早くも地上波初放送! インディーズ映画初の日本アカデミー賞獲得

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映画『侍タイムスリッパー』本チラシ
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 今年の日本アカデミー賞最優秀作品賞に輝いた山口馬木也主演の映画『侍タイムスリッパー』(2024)が、『金曜ロードショー』(日本テレビ系)にて7月18日21時から地上波初放送される。

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 本作は、幕末の侍が雷に打たれ、なぜか現代の時代劇撮影所にタイムスリップ、突然自らに降りかかった理解不能な状況に戸惑いながらも、時代劇の「斬られ役」として第二の人生に奮闘する姿を描く時代劇コメディー作品。それと同時に人間ドラマであり、手に汗握るチャンバラ活劇でもある。

 主人公の会津藩士、高坂新左衛門は、ハリウッド映画『ラストサムライ』にも出演した“伝説の斬られ役”、故・福本清三氏からイメージを得て、彼を取り巻く人情あふれる登場人物たちや本格的な殺陣シーンと、時代劇への愛が存分に込められている。

 監督は、普段はビデオ撮影業のかたわら農業を営む安田淳一。自ら映画の製作、配給を事業とする「未来映画社」を設立し、47歳の時撮影した自主映画『拳銃と目玉焼』(2014)で長編映画デビューを果たしたという遅咲きの映画監督。自主制作ゆえに監督が自ら制作資金の調達に奔走するも、「自主制作映画で時代劇を撮る」と言う無謀さと、撮影当時、コロナ禍の真最中という時期もあり資金集めが難航。諦めかけた監督に、「脚本がオモロいから、なんとかしてやりたい」と救いの手を差し伸べたのが、“時代劇の聖地”東映京都撮影所だった。制作期間半年にも及んだ末になんとか映画は完成したが、その時の監督の銀行口座に残っていたのは、わずか7000円。「地獄を見た」と語る監督は、映画が当たらなければ、農業も続けられないと崖っぷちに追い込まれていたという。

 主人公の会津藩士・高坂新左衛門を演じるのは、1998年に日中合作映画『戦場に咲く花』でデビュー、以来、俳優歴26年、数多くのドラマや映画に出演しながらも、今回初めて主演を務める山口馬木也。本作で第67回ブルーリボン賞の主演男優賞、第48回日本アカデミー賞でも優秀主演男優賞を獲得した。

 高坂の敵役、風見恭一郎を演じるのは、1982年に『OH!タカラヅカ』で映画デビュー、以降、現代劇、時代劇共に数多くの映画、ドラマで活躍する冨家ノリマサ。一歩間違えは漫画チックになりがちな難しい役どころを、持ち前の品位と華やかさで鮮やかに演じて見せる。

 ヒロインの助監督、優子を演じるのは、安田監督の『拳銃と目玉焼』(2014)でデビュー、その後も本作を含め、安田監督作品には欠かせない俳優、沙倉ゆうの。劇中の役柄だけでなく、予算もスタッフも足りない本作では、実際に撮影現場での助監督の役目もこなしており、スタッフ兼役者としての参加となっている。

 当初“伝説の斬られ役”故・福本清三が務める役だった殺陣師・関本役には、かつて福本と同じ「東映剣会」に所属し、1964年にデビュー以来60年ものキャリアを誇る重鎮、峰蘭太郎。「書道のような美しく鮮やかな殺陣」と称される“斬られ役”の確かな技術と、俳優としての演技力で、見事に福本の代わりを務め上げている。

 制作費は通常の邦画の10分の1以下。スタッフもわずかな人数。目を覆いたくなるような逆境の中で制作されながらも、出演者の持ち出しもいとわぬ努力と、監督のねばり、そして東映京都撮影所の全面的支援で、ようやく公開にこぎつけた本作だったが上映されたのは、当初1館だけ。ところが、観客からの評判が評判を呼び、上映館はみるみる増え続け、ついには全国で380館の映画館で上映されまでの規模に膨れ上がり、興行収入も10億円を超える大ヒットを記録。「侍タイ(さむたい)」の愛称で社会現象を生み出した。

 そして、3月の第48回日本アカデミー賞では、インディーズ映画初の最優秀作品賞の受賞に輝く快挙を成し遂げた。

 映画『侍タイムスリッパー』は、『金曜ロードショー』(日本テレビ系)にて7月18日21時放送。

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