江戸川乱歩没後60周年記念『RAMPO WORLD』3作品、10.3より連続公開 主演に松田凌・平埜生成・見津賢
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<「白昼夢」>
■見津賢
本作で主演を務めました見津賢です。
はじめて脚本を読ませていただいた時に、面白い題材で、観る人はどんな印象を抱くんだろうかと予想ができない危うさみたいなものを感じました。そこから主人公や作品について山城監督達と話し合いながらブラッシュアップをしていきました。実際に撮影を終えてもはっきりとした答えは出ないままでした。でもそれが乱歩の世界観に近いのかと気付かされたのです。乱歩二作品の題材を織り交ぜ現代に落とし込んだこの『白昼夢』で起こる化学反応のような何かを、観た皆さんがどう感じるのか、まるで非現実なることが起こる夢の中にいる感覚を味わっていただけるのではないでしょうか。
■山城達郎(監督)
「あれは白昼の悪夢だったのか、それとも現実の出来事だったのか。」
江戸川乱歩の『白昼夢』は、この印象的な一文から始まります。わずか数ページの“掌握小説”でありながら、乱歩独特の妖しさと不穏さが凝縮された作品です。今回、映画化するにあたり、『白昼夢』の世界観に、長編小説『湖畔亭事件』の“覗くことに執着する男”という人物を組み合わせ、主人公の内面に深く踏み込みながら、現代を舞台に再構築しました。
乱歩が描いた人間の“性(さが)”は、100年経った今もなお強烈で、鋭く私たちの心に刺さります。見津賢さん、上脇結友さん、宮田佳典さんという魅力的な俳優陣と共に、“覗く男”と“覗かれる夫婦”という特殊な関係性の人物たちを丁寧に掘り下げていきました。
その先にある真実は果たして――「白昼の悪夢か、現実か」 ぜひ劇場でお確かめください。