『TOKYOタクシー』倍賞千恵子演じる主人公の若き日演じる蒼井優、場面写真解禁

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映画『TOKYOタクシー』より、終活に向かう主人公の高野すみれ(倍賞千恵子)とタクシー運転手・宇佐美浩二(木村拓哉)のたった1日の旅の中で語られる、“すみれの過去”を写し出した場面写真6枚が解禁となった。
【写真】若きすみれ(蒼井優)の“激動の人生”を紐解く――『TOKYOタクシー』場面写真
山田洋次監督の91本目の作品となる本作は、フランス映画『パリタクシー』を原作に、昭和から平成、令和と、日本に生きる人々を長年描き続けてきた山田監督が、刻々と変化する大都市<東京>を舞台に、人生の喜びをうたいあげるヒューマンドラマ。
タクシー運転手の宇佐美浩二は、ある日、85歳の高野すみれを東京・柴又から神奈川の葉山にある高齢者施設まで送ることになった。人生の終盤を迎えたすみれは、「東京の見納めに、いくつか寄ってみたいところがある」と浩二に頼み、幼少期から現在まで人生のターニングポイントとなった思い出の場所を寄り道することに。タクシーで旅を共にするうち次第に心を許したすみれは、初対面の浩二に、喜びと悲しみを織り交ぜた壮絶な人生を語り始める。そんな“たった1日の旅”が、偶然出会った2人の心、そして人生を大きく動かしていく―。
解禁となった場面写真は、浩二とのたった1日の旅の中でも語られる、すみれの人生の一幕を写し出したもの。10代の頃に経験した運命の出会い、初恋相手との燃えるような恋と別れ、20代の苦悩に満ちた結婚生活など、激動の時代を生きたすみれの人生を垣間見ることができる。
初恋の相手キム・ヨンギ(イ・ジュニョン)と熱い視線を交わしながらダンスを踊るカットは、彼女の人生で最も幸福な時間の一つを捉えている。そして、後の結婚相手となる小川毅(迫田孝也)と親密なまなざしを交わす1枚は、人生の新たな章への期待を感じさせるが、結婚後の2人が見つめ合うカットと、小川が硬い表情で視線を飛ばすカットからは、後々の悲劇の始まりを告げるかのような不穏な緊張感が漂い、家族に忍び寄る影と、それにあらがおうとするすみれの葛藤が伝わる。
そんなすみれが、裁判所の証言台に毅然(きぜん)とした表情でたたずむ姿も写し出される。すみれの人生を大きく変えることとなる“事件”が浩二との旅の中でどのように語られるのか。さらに苦難に直面しながらも懸命に生きるすみれの幸せを誰よりも願う母・信子(神野三鈴)の姿も映し出したカットも。
倍賞千恵子、木村拓哉と共に本作を支える蒼井優は、『おとうと』(2010)、『東京家族』(2013)、『家族はつらいよ』(2016)、『家族はつらいよ2』(2017)、『妻よ薔薇のように 家族はつらいよIII』(2018)に続き、6度目の山田作品への出演となる常連組。そんな蒼井は撮影後の打ち上げで「リテイクないですか?」と尋ねるほど、山田組の現場を離れることを惜しんでおり、彼女が若かりし頃のすみれを通して見せる存在感も見どころだ。
主演の倍賞とは『ホノカアボーイ』(2009)以来、16年ぶりの共演となる蒼井は「今回、倍賞さんと同じ役をやらせていただけるってなった時に夢みたいと思いました」と語っている。
映画『TOKYOタクシー』は、11月21日より全国公開。