北川景子、ほぼすっぴんで熱演! 『ナイトフラワー』森田望智&佐久間大介&渋谷龍太も集結の撮影現場レポート
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映画『マッチング』に続く内田作品への出演となる佐久間大介は、「内田さんは映像芝居の面白さを教えてくれた恩師」と語るほど並々ならぬ思いで挑む。トレードマークのピンクヘアを黒く染め、キラキラしたアイドルオーラを封印。明るさの中にも翳(かげ)りのある瞳で幼馴染の多摩恵を一途に想い続ける海に投入した。
夏希と出会い危険な道へどんどんはまり込んでいく多摩恵に「どういうことだよ!」と激高する芝居場では、ロケ現場となった駐車場中に響き渡るような声量で熱演。激しいアクションもさすがの身体能力で軽々とこなし、ボロボロの“裂傷メイク”が施された自分の顔を見て「いって~! 痛くないけど!(笑)」と終始内田組を楽しんでいた。
本作が俳優デビューとなる渋谷龍太は、「緊張しました」と語っていたのが嘘のように悠然たる佇まいで夜の街を仕切る麻薬密売の元締め=サトウを怪演。「じ~っと蛇みたいに(夏希を)見て」という監督の演出通り、不気味な妖しさの中にも抗いがたいオーラのあるサトウを着実に作り上げていく。
違法ドラッグをさばくサトウのアジトでのシーンは、北川、森田、佐久間、渋谷が顔を揃える貴重なシーンでもあったが、意外にも現場の雰囲気は和気あいあい。サトウの部下たちは全員治安悪めのルックだが、「ちょっと礼儀正し過ぎるよ!」と監督がイジリ全員が笑顔になるなど、シーンとは対照的な空気感の中で順調に撮影は進んでいった。
■モラルや正論を飛び越えたひとりの母親のたくましい生きざまを北川景子が体現
撮影最終日は年の瀬も押し迫った12月末。夏希たち家族と多摩恵が揃う、本作を象徴するような“疑似家族”の温かいシーンとなった。子供たちからの挨拶に始まり、笑顔に包まれたクランクアップで北川は、「夏希ほどではないですが私も日々追い立てられるように生活しているので、夏希には共感しやすかったです」と、実生活と重ね本作への思いを吐露。
そして「夏希は、誰か周りに支えてくれる人、助けてくれる人がいれば道を踏み外すことはなかった人です。家庭に恵まれず、社会の救いの手が行き届かないという状況で、必死にもがき、生きようとします。子どもを守りたいという母の強い想い、腐った世界でもなんとか前向きに生きようとする泥臭さを、見守っていただけたら幸いです」と力強く語った。
映画『ナイトフラワー』は、11月28日より全国公開。