監督・田口トモロヲ×脚本・宮藤官九郎『ストリート・キングダム 自分の音を鳴らせ。』来年3.27公開 主演は峯田和伸&若葉竜也
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監督・田口トモロヲ×脚本・宮藤官九郎×主演・峯田和伸(銀杏BOYZ)&若葉竜也で贈る音楽青春映画『ストリート・キングダム 自分の音を鳴らせ。』が、2026年3月27日より公開されることが決定した。共演には、吉岡里帆 仲野太賀 間宮祥太朗、大森南朋、中村獅童、中島セナを迎える。
【写真】1978年、たった1年で世界を変えた者たちがいた――映画『ストリート・キングダム』場面写真
ロック映画の金字塔となった、みうらじゅん原作・宮藤官九郎脚本・田口トモロヲの初監督作『アイデン&ティティ』(2003)。それから22年、その系譜とも呼べる新たな音楽青春映画で、田口トモロヲの10年振りの監督最新作『ストリート・キングダム 自分の音を鳴らせ。』が完成し、公開日が2026年3月27日に決定した。
今からおよそ半世紀前の1978年。パンク・ロックの始祖、セックス・ピストルズが解散したその頃、東京の片隅で“何か”が静かに芽吹こうとしていた。その“何か”とは、スマートフォンも配信もサブスクも存在しない時代、自分たちの音楽を、自分たちの手で届けようと名もなき若者たちが創り上げた自由で生のエネルギーに満ちあふれた異世界、『ストリート・キングダム』だ。
楽曲も録音スタジオもレコードもすべて自分たちの手で創り、新しい道を切り開いていく【D.I.Y.】のスピリットと革新的な手法。彼らが巻き起こしたムーブメントはやがて「東京ロッカーズ」と呼ばれ、音楽業界に風穴を開け、メジャーしかなかった世界に<インディーズ>という新しいスタイルを生み出していく。
自主レーベルを立ち上げ、着席が常識だったライブにオールスタンディングを導入し、数多のバンドが集う音楽フェスを開催。いまや当たり前となったカルチャーの原点を築いたのは、カリスマでもスターでもない――ただ、自らの表現を信じて突き進んだ、名もなき若者たちだった。そして彼らが残した火種は消えることなく、日本の音楽シーンに計り知れない影響を与えていく。
原作は、写真家・地引雄一による自伝的エッセイ「ストリート・キングダム」。「東京ロッカーズ」のカメラマンでありマネージャーでもあった彼が熱狂的なムーブメントに飲み込まれながら、記録者から当事者となり、ステージの熱気と若者たちのリアリティを、まさにその呼吸の中で体験、記録した。田口監督は、敬愛する彼らの物語を、構想から10年の歳月をかけてスクリーンに焼き付けた。
1978年、偶然ラジオから流れたセックス・ピストルズに衝き動かされ、田舎から上京した青年カメラマンのユーイチは、小さなロックミニコミ雑誌「ロッキンドール」に出会い、とあるライブハウスへと足を運ぶ。そこで出会ったボーカルのモモ率いるバンド「TOKAGE」のライブに衝撃を受け、無我夢中でシャッターを押した。そこは音楽もバンドも観客たちも何にも縛られない、生のエネルギーにあふれた異空間だった。
正式にカメラマンとしてライブの撮影を依頼されたユーイチはモモたちと交流を重ねる。やがて彼らの音楽は瞬く間に若者たちを熱狂させ、そのムーブメントは“東京ロッカーズ”と呼ばれ、日本のロックを塗り替えていく。世界を変えたのは、才能だけじゃない。音に賭けた、名もなき若者たちの衝動だった。
主演は、『アイデン&ティティ』で初めての演技ながらも初主演に大抜てきされ、この田口監督との運命的な出会いをきっかけに、今やミュージシャンとしてだけでなく唯一無二の個性を持つ俳優にもなった峯田和伸(銀杏BOYZ)と、同作をこよなく愛し、目標としてきたという俳優・若葉竜也。
峯田はセックス・ピストルズでパンクに目覚め上京し、のちに「東京ロッカーズ」のカメラマン兼マネージャーとなるユーイチを、若葉は「東京ロッカーズ」の中心的バンド「TOKAGE」のリーダー兼ボーカル・モモを演じる。
峯田は「あがく。もがく。叫ぶ。走る。観た人皆が『この映画の主人公はわたしだ』と思える映画に」、若葉は「やっとここまで来た。と言う一言です。『アイデン&ティティ』という映画に出会って、『こんな映画に出てみたい』という想いで走ってきました。これでもくらえ!!! って感じです」と、それぞれ熱いコメント。
そしてユーイチやモモと共に時代を切り開いていくミュージシャンたちを演じるのは、吉岡里帆、仲野太賀、間宮祥太朗、大森南朋、中村獅童、中島セナといった豪華俳優陣。
吉岡は「大人になってルールの中で生きる自分にとっては眩しくて羨ましくてエネルギーに満ち足りたもののイメージでしたし、何より皆んなが自分のプラットフォームを持てる今の時代に訴えかけるものがあると感じました」とコメント。
仲野は「オファーを頂いた時、『アイデン&ティティ』で私の青春を奪った大好きな先輩方に混ぜてもらえるなんて、10代の頃の自分が聞いたら卒倒するような企画だと思いました」、間宮は「大好きな『アイデン&ティティ』のチームが新しく作品を撮ると聞き、なんとしても参加したいと思いました」と、『アイデン&ティティ』への憧れをにじませる。
大森は「こんな映画に出たかったランキングで言うと、ベスト1といっても過言ではない」、中村は「『アイデン&ティティ』以来の、久しぶりの田口組、青春時代を思い出すような時間を過ごすことができました。この作品のオファーがなかったら、ものすごく嫉妬していただろうな。宮藤&田口組、最高だぁ!」と出演を喜ぶ。
中島は「打ち合わせや現場に入ったとき、細部に至るまでその時代、音楽への熱を感じました。そんな情熱を身を持って体感し、自分もそこに参加できたことをとても嬉しく思います」と語った。
脚本は、『不適切にもほどがある!』(TBS系)など、テレビ・映画・舞台で話題作を次々と発表する宮藤官九郎。音楽は、NHK連続テレビ小説『あまちゃん』や映画『花束みたいな恋をした』などを手掛けた大友良英。田口、宮藤、大友の『アイデン&ティティ』チームが再び集結し、今を生きる観客にも深く刺さる作品を創り上げた。
田口監督は「今日本はロック・フェス隆盛時代。しかしそれらの礎を築いたロッカーと仲間達の存在は知られていません。この真実の物語を伝えなくては死んでも死にきれない!」と熱いメッセージ。
宮藤は「田口監督との20年ぶりの仕事に、まずワクワクしました。『東京ロッカーズの映画を撮りたいんだけど』僕ですら世代的に間に合わなかった。当時生まれてもいなかった若い世代が興味持ってくれるのか、不安でした。ところが若葉くん、吉岡さん、太賀くん、間宮くんなど素晴らしく若い才能が快諾してくれた。そしてみな口を揃え『「アイデン&ティティ」が大好きで!』と熱く語ってくれた。そして現在進行形のパンク継承者である峯田くんが地引さんを演じる。『アイデン&ティティ』から生まれた『ストリート・キングダム』は言わば孫みたいな存在です。今では当たり前に使われる“インディーズ”という言葉が生まれた瞬間、その現場に立ち会った若者の興奮とヒリヒリを感じてもらえるよう頑張りました」と、作品への並々ならぬ想いを語った。
映画『ストリート・キングダム 自分の音を鳴らせ。』は、2026年3月27日より全国公開。
キャスト&スタッフのコメント全文は以下の通り。
※コメント全文は以下の通り。

