市川中車「この上ない光栄」、市川團子「精一杯努めていけたら」 親子共演『獨道中五十三驛』への意気込み語る
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■市川中車
父・二世市川猿翁が1980年代、江戸時代から百年以上も埋もれていた作品を復活させるべく心血を注いだ演目の一つが、この『獨道中五十三驛』です。この大切な演目を、私と息子の團子で勤めさせていただきますこと、この上ない光栄に存じます。
私は今回、物語が急転し、奇怪かつ不思議な魅力に満ちた化け猫騒動の「岡崎無量寺」の場を担当いたします。父は老婆や鬼女を得意としておりましたので、父のスピリットを一人でも多くのお客様にお見せできるよう、研鑽を積んでまいる所存です。
また、東急文化村様とは深いご縁がございます。歌舞伎の世界に入る前の2002年、シアターコクーンでの蜷川幸雄さん演出『桜の園』にてロパーヒン役を演じさせていただきました。毎日を命懸けで過ごし、悔しさも喜びも血肉となったあの忘れ得ぬ日々から24年。2026年の今、父が愛した演目に化け猫として十二単で宙乗りをする姿を、蜷川さんはどうご覧になるでしょうか。
初めての地・新宿にて、父も見守ってくれていると信じ、澤瀉屋一門が一丸となって舞台に打ち込みます。「澤瀉屋ここにあり」という気概を込め、歌舞伎の新たな一ページを刻みます。皆様、どうぞよろしくお願い申し上げます。
■市川團子
THEATER MILANO‐Zaという場所で上演することもあり、緊張もありますが、これまで歌舞伎を見たことない方にも歌舞伎に触れていただけるとてもよい機会になるかと思います。歌舞伎を知っている人やそうでない人、どちらにも楽しんでいただける公演になるよう、精一杯努めていけたらと思っています。
また祖父の持っていた誠実さと情熱といったスピリットを伝えていきたいです。「こえかぶ」での声優さんとのコラボレーションは歌舞伎初心者の方にもわかりやすく楽しんでいただける画期的な公演になるのではないかと思います。今作においては“早替り”も見どころになっています。早替りをする時はスタッフさんにたくさん支えられているので、今回も息を合わせて、一緒に作り上げたいと思います。
3月に大学卒業予定で、社会人として初めて挑む公演になるので自分がしっかりしないとという意識を強く持ちつつも、一番大事なことは舞台のクオリティを上げることなので、集中して取り組みたいです
■株式会社東急文化村代表取締役社長・嶋田創
東急文化村はシアターコクーンにて「コクーン歌舞伎」を始動して以来、古典の枠組みを超えた演出で、劇場のみならずBunkamura全体を象徴する公演として多くのお客様に愛されてまいりました。私たちは、「歌舞伎町大歌舞伎」が「コクーン歌舞伎」のように、劇場を代表する作品となることを切に願っております。
この度、澤瀉屋の人気演目である『獨道中五十三驛(ひとりたびごじゅうさんつぎ)』を上演する運びとなりましたことは、大きな喜びです。本公演では、「こえかぶ」として、人気声優の皆様との特別なコラボレーションが実現いたします。チャレンジに富んだ『獨道中五十三驛』と、現代を代表する「声」の表現が掛け合わさることで、新しい歌舞伎エンターテインメントをお届けできるものと確信しております。ぜひ劇場で存分にお楽しみください。
■松竹株式会社副社長・山根成之
こうして東急文化村様と一緒に、澤瀉屋の中でも特に人気の高い演目である『獨道中五十三驛』を新宿・THEATER MILANO‐Zaにて上演させていただくことになりましたことに感謝申し上げます。
「岡崎無量寺」では、中車さんが初役として重厚な十二単を纏い、ミラノ座初となる宙乗りに挑みます。その姿を拝見することを、私自身も非常に楽しみにしております。また、團子さんは「十三役早替り」を勤めます。これぞ澤瀉屋というべき早替りの醍醐味を皆様にお見せしたいと考え、本作を選ばせていただきました。また松竹が手掛けるオリジナル朗読劇「こえかぶ」を通して、声優さんとのコラボレーションをお楽しみいただき、皆様が挑むこの情熱にご期待いただければと思います。

