映画芸術科学アカデミーCEO×東宝社長のトップ対談実現! 劇場公開と配信の共存、映画産業とAIについて語る
――映画産業とAIについて
ビル・クレイマー:AIは映画業界に大きな変化をもたらしていますが、その関わり方は職種によって大きく異なります。脚本、VFX、CG、ポストプロダクションなど、それぞれの現場でAIの活用方法や受け止め方はさまざまです。
アカデミーはAIを一律に捉えるのではなく、制作支援から生成AIまで幅広い技術として議論している。その一方で、人間の創造性こそが映画づくりの核であり、オスカーが称えるべき価値であるという姿勢は揺るがない。AIの進化に合わせてルールは変わり得るが、その中心にあるのは常にクリエイターです。
松岡宏泰:映画業界はこれまでも、フィルムからデジタルへの移行や、特撮からVFXへの進化といった大きな技術革新を経験してきました。AIもそうした変化の延長線上にある一方で、制作工程のあらゆる領域に影響を及ぼし得る点で、より広範なインパクトを持っています。
ただし、技術の進化は非常に速く、今日作ったルールが明日には時代遅れになる可能性もあります。そのため、固定的な答えを求めるのではなく、業界全体で議論を重ねながら、それぞれが責任を持って判断していくことが重要だと考えています。
――アカデミーの国際長編作品賞について
ビル・クレイマー:ここ数年の間で、この部門はだいぶ間口を広げてきました。カテゴリー自体は存続させていくつもりです。アカデミーは組織としても常に変化を遂げているわけですが、英語でなくても複数のカテゴリーでの選出が可能になっているので、国際的なインテグレーションが進んでおります。
