柳楽優弥、舞台『金閣寺』役作りのために禅寺で修行「この経験を生かしたい！」

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公開日：2014/2/25 16:05

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　日本文学の金字塔・三島由紀夫の不朽の名作で、2011年には宮本亜門によりKAAT神奈川芸術劇場の杮落し公演として創作された本作。現代に通じる若者の苦悩を描き出し、リンカーンセンター・フェスティバル2011に正式招待されるほどに絶大な支持を得た傑作を、柳楽優弥ら新たなキャストを迎え再演する。

　今回も演出を務める宮本は「毎回、作品を演出するのは子供を産むような気持ちで、子供だけに愛おしい気持ちでいっぱい。特に金閣寺に関しては最も愛おしい大好きな子供です」と独特な言い回しで再演への喜びを表現。本作の魅力については「今回は前回のキャストに比べて実年齢に近い方々が集まってくれたので、内容が一段とリアルになると思います。また、お客さんが観る時期、状況、そして時勢に応じて作品が変わってくると思うし、作る側もあえて今やる意味を探っていける。日本とは何か、これから僕らはどこへ行くんだろう、というテーマを感じてもらいたい」と熱っぽく話した。

　主人公・溝口を演じる柳楽は、2012年の『海辺のカフカ』以来2度目の舞台出演となるが「溝口の心の変化をしっかり演じたいと思っていますが、はっきり言ってめちゃめちゃ緊張していて、とにかく今日を頑張ろうと思います（笑）」と終始落ち着かない様子。自らの意志で、役作りのために禅寺である京都・宝泉寺へ修行に行ったことも明かし「朝に太極拳をしたり、座禅を組んだりしました。あと和尚さんの前で粥座（しゅくざ）をしたんですが、音をたてちゃいけないので緊張しましたね。この経験を今回生かしたいです」と話したが、禅寺を検索するのに苦労したようで「僕がパソコンで色々探して見つけられなかったんですが、嫁が5分で見つけてくれました（笑）」とパソコン音痴であることを告白し、報道陣の笑いを誘った。

　また、その他キャストも「前回も素晴らしい舞台でしたが、今回は前のことは何も考えずにやりたいと思います。僕一人だけちょっとおっさんなんですけど（笑）、柳楽さんたちと同級生の役を違和感なく演じられるように楽しみたいと思います」（水橋）、「僕が演じるのは“溝口の光”とも言われる鶴川ですが、最後は死に至ってしまう葛藤なども含めて深く表現したいです」（水田）、「前作の『金閣寺』を観て、ラストシーンで鳥肌が立ちました。登場人物のもがきがこの作品の魅力。丁寧に演じたいです」（市川）とそれぞれ意気込みを語った。

　舞台『金閣寺』は4月5日から19日まで赤坂ACTシアターにて上演。