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<カンヌ映画祭>村上淳とUAの息子・村上虹郎、英語で堂々とスピーチ 

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カンヌ国際映画祭に登場した村上虹郎 
カンヌ国際映画祭に登場した村上虹郎 クランクイン!

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 開催中の第67回カンヌ国際映画祭で20日午後(現地時間)、日本から唯一コンペティション部門に出品されている河瀬直美監督の『2つ目の窓』が上映された。過去に『萌の朱雀』(97)、『沙羅双樹』(03)、『殯の森』(07)、『朱花の月』(11)が上映され、新人賞やグランプリを受賞、昨年はコンペ部門の審査員も務めるなど、カンヌとはゆかりの深い河瀬作品とあって、公式上映に先立って行なわれた記者会見には、日本だけでなく海外のジャーナリストも数多く出席した。

【関連】村上淳と息子・村上虹郎が登場した『2つ目の窓』記者会見フォトギャラリー

 奄美大島に暮らす高校生の界人と杏子を主人公に、親子のつながりや、神と人間の関係性、大自然を背景とした生と死をめぐる物語が展開する本作。

 河瀬作品といえば、監督が生まれ育った奈良の自然が、時に映画の主人公であるかのような存在感で圧倒し、人々を惹き付けてきた。本作で奈良から距離的に遠く離れた奄美大島を舞台に描いた理由を、河瀬監督は“自身のルーツ”にあると語る。8年前に実の祖母からその事実を知らされ、同島に降り立ったのが2008年。それまでの作品にも強く刻まれていた監督の死生観に、奄美からのインスピレーションが加わることになった。

 海外記者から「死」をどのように捉えるかと尋ねられ、「ネガティブなものではなく、里帰りのようなもの」と独特の表現で説明し、「奄美には自然を神とみなすような価値観があり、大きなつながりや繰り返しの中で、死は一瞬のことで、必ず戻ってくるという安心がある」と語った。そこには養母を2年前に亡くした実体験や、2011年の東日本大震災の記憶があるという。同じく海外記者からの質問に「これまでも自然の美しさとともに、恐さも描いてきた。本作の冒頭では大嵐が島を襲う。波は全てを奪うものでもあるが、そんな大きな脅威にも耐えて、種を撒き続ける人間の底知れない力を見せたかった」と力を込めた。

 会見には杏子と界人を演じた吉永淳と村上虹郎も出席。村上は、俳優・村上淳と歌手・UAの長男であり、今作で俳優デビューを飾る。カンヌに参加した感想を問われ、「監督やスタッフ、キャストのみなさんに連れてきていただいたことを感謝したい」とやや緊張した面持ちで答えた吉永に対し、「英語で答えてもいいですか?」と通訳を介さずに英語で話し始めた村上は「信じられない、ここは本当にカンヌ?」と続ける。その後、日本語で「河瀬監督と出会えたことを幸せに感じる」と噛み締めながら、「昨日までは実感できなかったけど、こうして会見の場に臨むと、“すげーーー!”って感じ。ホテルもすごく広い部屋にひとりで泊まったりして、楽しいです!」と16歳の少年らしい率直な感想を笑顔で語り、会場の記者の笑いを誘っていた。

 会見の後半には、2人の親を演じた松田美由紀、渡辺真起子、村上虹郎の父親・村上淳が河瀬監督から紹介され、登壇。「素晴らしい大人に支えられて、若い2人の俳優が誕生しました」と目を細めて喜んだ。

 コンペティション部門の結果は、24日(土)夜に行なわれる授賞式で発表される。映画『2つ目の窓』は7月26日(土)より全国ロードショー。劇場公開に先駆けて、6月1日(日)夜10時からWOWOWで一夜限りのプレミア放送が行なわれる。(文:岡崎 匡)

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