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木村文乃、岡田将生演じる“痛男”に「近寄りたくはない」『伊藤くん A to E』現場訪問

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 劇中では伊藤くんによって、【A】佐々木希、【B】志田未来、【C】池田エライザ、【D】夏帆が演じる、美しいのに痛い女たちが振り回される。なぜ彼女たちが伊藤くんに惹かれるのか聞くと、木村は“伊藤くんの曖昧さ”が理由だと分析する。「例えば、好きと嫌いだったらはっきり分かるから、あなたという人間を判断しますという材料になりますけど、好きなのか嫌いなのかが分からない、“さっきまでは笑っていたのに、もうそっぽ向くの?”みたいなことは、一番心に残ってしまうと思うんです。たぶん伊藤くんは、それを天然でやれてしまう人で、どこにも心がない。そうなってしまうと、“知りたい”“追いかけたい”となるんだろうなと思います」。

 そんな木村は、自己演出によって他者との関係をこじらせる莉桜が、相棒のように感じていた後輩脚本家・クズケン(中村倫也)によって、“地の底に落とされる”シーンの撮影を楽しみにしているそう。「『莉桜のことをそこまで思っていると思わなかった』というくらいのことを、散々言われるんです。言い返そうとするけど全部返されて、どこかでそれが正しいと思っているというシーンで、それまでずっと踏ん張ってやってきたから、そこでやっとちょっと、莉桜が“人”になれるんじゃないかなと思っています」と語る表情は、ダメ女というイメージにない役柄への愛着を感じさせた。果たして、莉桜はどんな道程を経て“人”になるのか? 木村が見せる演技に注目だ。(取材・文:岸豊)

 映画『伊藤くん A to E』は、1月12日全国公開。

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