記録的ヒット! 『クワイエット・プレイス』監督の多才ぶりに注目

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2018年度のオリジナル作品全米No.1大ヒットとなっている映画『クワイエット・プレイス』。主演を務めたエミリー・ブラントの夫であり、同作のメガホンを取ったジョン・クラシンスキーの多才ぶりに注目したい。
【写真】『クワイエット・プレイス』メイキング写真
本作は、音に反応し人間を襲う“何か”の脅威によって人類が滅亡の危機に瀕した世界を舞台に、生き残りをかける家族の姿を描いたサバイバルホラー。低予算ながら、オープニング成績5000万ドルという数字を記録し、累計興行収入では映画『ドント・ブリーズ』(2016)、『ゲット・アウト』(2017)など近年のホラー話題作を軽々超え、さらに『レディ・プレイヤー1』『グレイテスト・ショーマン』などを超える成績を叩き出している(※)。
メガホンを取ったクラシンスキーは、海外ドラマ『The Office(原題)』の好青年ジム・ハルパート役で俳優としての人気を確立。現在配信中のドラマ『トム・クランシー/CIA分析官 ジャック・ライアン』(Amazonプライム・ビデオ)では、主人公を演じるほか、製作総指揮も務めている。
これまでも、映画『プロミスト・ランド』(2012)で出演とともに共演者であるマット・デイモンと一緒に脚本を執筆したほか、映画『最高の家族の見つけかた』(2016年、日本未公開)では俳優・監督・製作を担当するなど多才ぶりを発揮。そして『クワイエット・プレイス』では俳優・脚本・監督の三つの役割をすべてこなし、映画は大ヒット。これを受け、次回作はSFスリラー『Life on Mars(原題)』の監督を務めることが決定している。
今回初めてプロとして現場で顔を合わせた妻のエミリーは、監督としてのクラシンスキーに大いに驚かされたという。「彼は前作の『最高の家族の見つけかた』と比べて、とてもスケールの大きな成長を遂げていると思う」と断言し、「私は監督としての彼を過小評価していたと思う。彼は、それぞれのシーンで、明確で大胆な映像アイデアを持っていて、私自身は彼のそんな側面を知らなかったの」と、クラシンスキーが本作で見せた手腕を称賛した。
またクラシンスキーは、自身初のジャンルとなったホラーに最初は戸惑いを感じていたそうだが、『The Office(原題)』のクリエイター、グレッグ・ダニエルズからの次のアドバイスが助けになったことを明かしている。
「『君の仕事は、君が発した全ての台詞を面白く発するだけじゃなく、単に台詞を発するだけでもあるんだ』とね。つまり全て発した台詞は、その視聴者の解釈によるものだということを、彼は言いたかったんだ」。
このアドバイスをきっかけに、クラシンスキーは「僕自身が気になっている最愛の家族のことを描き、それを観た観客はキャラクターを通して悲しく感じたり、強く感じたりし、そんな感情を僕は観客の解釈に委ねることができたんだ」と話している。
※2018年6月13日 BOX OFFICE MOJO調べ。
映画『クワイエット・プレイス』は9月28日より全国公開。