“東京ジェムストーン賞”木竜麻生、“母”原日出子からのサプライズに感涙

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『第31回東京国際映画祭』で『日本映画スプラッシュ部門作品賞』を受賞した映画『鈴木家の嘘』の公開記念舞台挨拶が17日、都内にて行われ、主演の岸部一徳、原日出子らが登壇。本作では出演する新人・木竜麻生が同・映画祭『東京ジェムストーン賞』を受賞したことでも話題だが、木竜は観客を前に「作品に関わったみなさんといただいた賞だと思っています。賞をいただいたことで映画に貢献できればうれしいですし、たくさんの方に観ていただきたいという思いです」と感謝を表した。
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本作は、橋口亮輔監督や石井裕也監督らの現場で助監督を務めてきた野尻克己の劇場映画初監督作となる感動ドラマ。息子の死のショックで記憶喪失になった母親のために、家族が「息子は南米にいる」という嘘をつき通そうと奮闘する姿をユーモラスに描き出す。
この日の舞台挨拶でも“家長”の岸部を中心にチームワークの良さが印象的だったが、岸部が「こうやったら家族っぽく見えるかということは一切考えなかった」と撮影を振り返ると、原も「現場で仲良くなるために特別なことは何もしなかった。鈴木家の母にスッとなれました」と明かした。娘役の木竜は「みなさんがつつみこむように優しく接してくださったので、撮影中に緊張したことはあまりなく、助けていただきました」と語った。
舞台挨拶では撮影のエピソードトークでキャストたちが盛り上がる中、終盤サプライズで原から娘役の木竜に宛てて書いた手紙が紹介された。「あなたはまさに宝石の原石。どんな輝きを放つ女優になっていくのかこれからが楽しみ」「形ではなく心で芝居ができる女優でした」「これからもずっとずっとあなたを見守っています」という心のこもった内容に、感涙で言葉が出ず、胸がいっぱいという様子の木竜。
そして振り絞るように「この映画に関わってくださったみなさん、すごく大好きなので、こんな幸せなことがあると、この先もういいことがないかもしれないと思うんですけど……」と喜びを表した。また岸部は「役者にとって大事なものは人柄。彼女はもともとそれが備わっている。芸能界に染まっていかないで、映画女優として大成してもらいたい」とエールを送った。なお舞台挨拶には加瀬亮、岸本加世子、大森南朋、野尻克己監督も登壇した。