斎藤工「言葉で語るのをやめた」 『最上の命医』スタートから8年の“変化”

俳優の斎藤工が17日、都内で行われたドラマスペシャル『最上の命医 2019』取材会に出席。同作スタートから8年が経った現在の自身について「言葉で語るのをやめた」と言及した。
【写真】斎藤工、シックな黒い衣装で登場 ドラマスペシャル『最上の命医 2019』取材会の様子
橋口たかしの同名漫画を2011年に連続ドラマ化した同シリーズ。2017年のスペシャル版以来、2年ぶりに斎藤が小児外科医・西條命を演じる。
同シリーズの初回から8年が経過し、変化してきた点を聞かれた斎藤は「10年弱でオペの仕方というか、かつてなかったような器具が医療の現場に存在していて、医学的な進化は感じます」と回答。自分自身については「いろんなことをしすぎて迷走している感はあるんですけど(笑)」と自虐に走りながら、「年齢を重ねるにつれ、当然落ち着いてくるべき年齢ではあるんですが、向こう10年20年を考えたときに、今落ち着いていくってことは、この先もっと集約していく未来になるっていうこと。職人的な美学はあるかもしれないんですけど、恥かいてもすりむいてかさぶたになったら分厚くなるし、このドラマが始まったときより、“守らない”という守り方を手に入れようとしている最中です」と持論を語った。
また「自分がいろんなことに身を置いているっていうのは、言葉で語るのをやめたんですね」と吐露。「映画を作るのも写真を撮るのも、SNSもYou Tuberもそうですけど、言葉以外のもので人の心になにが届けられるかという実験をしているようなところがあります」と明かした。
さらに同シリーズについては、「ピリオドが見えない」と語った斎藤。「裏を返すと、解決しない事例としてあり続けるっていうことも言えるのかもしれないです。僕が言うべきことではないかもしれないんですが」としたうえで、「難病を抱えたお子さんを莫大な費用をかけて海外でオペをするというクラウドファンディングもよく見ます。たぶん、国内で体制が育ってないからなんですよね。このドラマに関わってなかったら、その見方はなかったと思いますし、僕なりに気付いたことはこういう仕事をしている以上、声を上げたいと思います」と、同シリーズを通して、医療業界への捉え方に変化があったことを打ち明けた。
ドラマスペシャル『最上の命医 2019』は、テレビ東京系にて10月2日21時放送。