タイカ・ワイティティ最新作『ジョジョ・ラビット』、トロント国際映画祭観客賞に輝く

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タイカ・ワイティティが監督・脚本・出演を務める映画『ジョジョ・ラビット』が、第44回トロント国際映画祭の最高賞である観客賞を受賞。ワイティティ監督から喜びのコメントが到着した。
【写真】ワイティティ&スカヨハら登場『ジョジョ・ラビット』第44回トロント国際映画祭ワールドプレミアの様子
本作は、第二次世界大戦下のドイツを舞台に、戦争への笑いによる風刺と共に、戦時下の人々の生きる喜びを描くヒューマン・エンターテインメント作品。監督・脚本、そして主人公の少年ジョジョの空想上の友だちであるアドルフ・ヒトラー役を、俳優としてだけでなく、メガホンを取った『マイティ・ソー バトルロイヤル』(2017)を大ヒットへと導くなどマルチな活躍で才能を発揮するワイティティが務めた。
現地時間9月8日に同映画祭で行われたワールドプレミアには、ワイティティをはじめジョジョ役のローマン・グリフィン・デイビス、ジョジョの母ロージー役のスカーレット・ヨハンソン、ヒトラーユーゲントの教官役のサム・ロックウェルらが登壇。上映終了後には客席から万雷の拍手と約2分間にわたるスタンディングオベーションが巻き起こった。
トロント映画祭の最高賞である「観客賞(ピープルズ・チョイス・アワード)”は上映作品を鑑賞した一般の観客の投票によって決められ、アカデミー賞作品賞にもっとも近い賞とのことでも知られている。過去の受賞作には『グリーンブック』(2018)や『スリー・ビルボード』(2017)などがある。
今回の観客賞受賞に、ワイティティ監督は「『ジョジョ・ラビット』は寛容と理解を失った時代を舞台にした、寛容と理解の物語です。そして私はこの映画を製作するにあたって、私達が最も混乱した状況にあっても、どんな年齢、宗教、人種、性別であれ、まだお互いが繋がりあうことができることを思い出せるよう願います。この映画を作ることは素晴らしい体験でしたし、世界がトロント映画祭を皮切りにこの映画を見る機会を持ってくれたことを幸せに思います」とコメント。
また、FOXサーチライト・ピクチャーズ共同会長のナンシー・アトリー、スティーブ・ギルラ両氏は「私たちはトロント映画祭で『ジョジョ・ラビット』への観客の反応を目の当たりにしました。私たちはこの上なく、この映画、タイカ、すべての製作スタッフ、そして愛が悪を超えるのだというメッセージを誇りに思います。私たちは『ジョジョ・ラビット』を世界中に紹介することが待ちきれません!」としている。
映画『ジョジョ・ラビット』は2020年1月より全国公開。