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小泉今日子らプロデュース『ソワレ』 村上虹郎と芋生悠が逃避行…ビジュアル&特報解禁

映画

 豊原功補、小泉今日子らがプロデュースを務め、若い男女の切ない逃避行を描く映画『ソワレ』が晩夏に公開されることが決定。併せて、特報とティザービジュアルが解禁された。

【写真】100人以上のオーディションから抜てきされた芋生悠

 2018年9月に小泉今日子、豊原功補、外山文治監督らで立ち上げた映画制作会社「新世界合同会社」の第1回目のプロデュース作品である本作は、長編デビュー作『燦燦―さんさん―』(2013)で「モントリオール世界映画祭2014」から正式招待を受けた外山監督が、和歌山を舞台に描いたオリジナル作品。

 若手俳優の村上虹郎と、100人以上のオーディションから抜てきされた新人女優の芋生悠の2人をダブル主演に迎え、若い男女の切ない逃避行を映し出す。村上と芋生のほか、岡部たかし、康すおん、塚原大助、花王おさむ、田川可奈美、江口のりこ、石橋けい、山本浩司らが出演する。

 役者を目指し上京した岩松翔太(村上)は、生まれ育った海辺の街の高齢者施設で演劇を教えることに。そして、ある事件をきっかけに、そこで働く山下タカラ(芋生)と先の見えない逃避行を始める―。

 今回解禁された特報映像では、翔太とタカラの2人が、街を駆け抜け必死に何かから逃げ続ける様子や、身を潜めた民家の中で、電気もない状態でひっそりとラジオを聞き虚ろな表情をみせる姿などが切り取られている。その背後に映し出される影の世界では、現実の暗い表情とは裏腹に、2人が手を取り合い流れる曲に合わせて体を揺らしているのが印象的だ。

 ラジオから流れるこの曲は、「How many times did I kiss you ?」というタイトルで、本作の音楽監督であり作曲家で歌手の亀井登志夫と、その妻で詩人でありアーティストだった故・亀井知永子さんの共作。知永子さんが闘病の折に、病室のベッドで歌詞を書き上げ枕元でメロディを作ったそうで、2人が歩んできた道のりを振り返るかのようなラブソングとなっている。外山監督は、知永子さんの最後の作品でもあるこの曲を初めて聞いたとき「もし永遠というものがあるならこういうことをいうのだろうと心が震えました」と感激したことを明かしている。

 作品タイトルの“ソワレ(soiree)”は、フランス語で「陽が暮れた後の時間」「夜会」、または劇場用語で「夜公演」を意味する。プロデューサーの豊原は、本作に対し「誰もが心の奥底に秘める癒えることのない傷や大切な想いを、一夜かぎりのソワレ(夜会)に閉じ込め、次のまた新しい朝を迎え歩き出す」というメッセージを込めたと語る。

 特報と併せて解禁されたティザービジュアルは、辛い現実から目を逸らすかのようにうつむいた2人が、自転車に乗りまさに“逃避行”へと突き進む一瞬を捉えたもの。果たして翔太とタカラに待ち受けるものは絶望か、それとも希望か。2人の逃避行の結末に興味が高まる。

 映画『ソワレ』は晩夏全国公開。

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