竹中直人「別空間のような不思議な映像が撮れた」 『完全なる飼育』場面カット公開

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映画『完全なる飼育』シリーズの最新作で、女優の月船さららと俳優の市川知宏がダブル主演を務める『完全なる飼育 etude』より、シリーズの常連俳優・竹中直人の場面カットが解禁。さらに、有森也実、佐野史郎ら、本シリーズの歴代俳優・監督からの応援コメントが到着した。
【写真】映画『完全なる飼育 etude』に出演する竹中直人の場面写真
監督・和田勉×脚本・新藤兼人による1999年の第1作以来続く同シリーズは、ノンフィクション作家・松田美智子の小説『女子高校生誘拐飼育事件』を原作に、孤独な少女と孤独な中年男とのゆがんだ純愛を描いてきた。
7年ぶり9作目となる最新作は、劇中の舞台「完全なる飼育」の物語の中で繰り広げられる“飼育”と、その舞台に挑む若手俳優を演出家が稽古という名の“飼育”をする二重構造。また、これまでのシリーズ作品とは異なり、女性が青年を飼育する。監督は加藤卓哉。主演として、近寄りがたい孤高の存在であり強さと妖艶さを兼ね備えた女性演出家・小泉彩乃役を元宝塚歌劇団月組男役スターの月船、若手俳優・篠田葵役を映画初主演の市川が務める。
解禁されたのは、シリーズ第1作で主演を務め、これまでの全8作中7作に出演した竹中の場面写真。5枚に及ぶ場面写真には、警備員姿の竹中が見せる狂気ともいえる表情が印象的なカットも含まれている。竹中は、「今作は台湾での撮影だけど、ロケ場所の無国籍感に驚いた。今であり今じゃない、いつの時代かわからない、別空間のような不思議な映像が撮れたんじゃないかと思う。映画は一つの絵である。絵作りがとても楽しくできている不思議な日本映画になった」とコメントした。
併せて、本シリーズの歴代俳優・監督からの応援コメントも公開。
シリーズ8作目に出演した女優の有森は、「舞台は狂った人がたくさんいます。狂っていないと狂え狂えとけしかけられます。演出家も役者も一緒になって、狂おしい世界に突入していきます。だから、この映画は生々しくてリアル。飼育するもされるも、私たちが自由を求めるための、愛の交歓なのかもしれません」とコメント。
6作目に出演した俳優の佐野は、「劇中劇の向こうから、宝塚歌劇団の身体をめくり返した月船さららが近代芸能史を纏って身を晒し、シリーズを司る竹中直人に問い直す。“なぜ演じるのか!?”と」とメッセージを寄せた。
映画『完全なる飼育 etude』は、11月27日より公開。