『アノニマス』ネット中傷で壊れる日常 “誰にでも起こり得る怖さ”が突き刺さる

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俳優の香取慎吾が主演を務めるドラマ『アノニマス〜警視庁“指殺人”対策室〜』(テレビ東京系/毎週月曜22時)の第2話が1日に放送された。
【写真】ネット中傷を受ける女性を演じた深川麻衣
本作は、SNSでの誹謗(ひぼう)中傷をテーマにしたサスペンスドラマ。中傷や炎上など、キーボードによる殺人=指殺人(ゆびさつじん)に対応するため警視庁に新設された“指殺人対策室”を舞台に、捜査一課から異動してきた主人公・万丞渉(香取)をはじめ、クセの強い“指対”メンバーたちが、顔の見えない犯罪者=アノニマスに立ち向かい、事件を解決に導いていく。
指殺人対策室に、芹沢亜里沙(深川麻衣)が相談に訪れる。ネットで炎上中の、店員を土下座される動画に映っている女性が亜里沙だというデマが拡散され、実名や会社名までもがさらされてしまった。婚約者の日下部翔平(田中俊介)が心配する中で、亜里沙は誹謗中傷と戦おうと決意するが、亜里沙がポルノ動画に出演していたという情報も拡散されてしまう。だまされて出演したものだったが、出演は真実だったため、これ以上拡散されることを恐れ、亜里沙は戦うことを諦める。
しかし炎上は止まらず、婚約者の情報までさらされ、2人は別れることに。誹謗中傷に耐えられず、飛び降りようとする亜里沙。そこへ間一髪のところで万丞と翔平が現れる。翔平は未成年の頃に逮捕歴があり、ネットで大バッシングを受けた過去があったため、亜里沙をきっかけに再びの炎上を恐れたことを打ち明ける。「俺は君を守りたい」という翔平の言葉に安心した亜里沙は、「私ひとりじゃないんだ」と涙を流す。
万丞はネット上には中傷だけではなく、亜里沙への励ましの声があることを伝え「自分の過去は消せない。それでもあなたたちの未来はいくらでも書き足すことができる」と告げるのだった。
会社員として、ごく普通の日常を送っていたところに、まったく根拠のないデマを流され生活は一変、飛び降り自殺への衝動にまでかられてしまった亜里沙。ポルノ動画への出演に関しても、街中で「困っているから助けてほしい」と車中に誘導され、「怖くなってインタビューだけなら」と断りきれずに受け、その後動画を公開しないことを約束させたにもかかわらず、流出させられたものだった。
事の発端は亜里沙がSNSにアップしていた写真の服装と、炎上動画に写っている女性の服装が“似ていた”というだけ。一瞬にして日常が壊れてしまった亜里沙の苦しみに視聴者からは「こんなに追い詰められたら、誰だって怖くなる」「匿名って自由があるからこその危険を感じた」「誰にでも起こりえるというリアリティで怖かった」「色々と考える内容」などの声が寄せられ、“誰にでも起こり得る怖さ”が突き刺さる内容となった。