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池松壮亮&オダギリジョー、異国の地で不思議な旅が始まる『アジアの天使』予告解禁

映画

 俳優の池松壮亮が主演を務め、オダギリジョーや韓国女優チェ・ヒソを共演に迎える石井裕也監督作『アジアの天使』より、予告編が解禁された。

【動画】『アジアの天使』予告編

 本作は、それぞれが心に傷を持つ日本と韓国の家族がソウルで出会い、言葉や国籍を超えて“新しい家族”の形を築いていくロードムービー。

 監督は『舟を編む』で日本アカデミー賞監督賞を最年少で受賞し、その後も『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』『町田くんの世界』と日本ではすでに若き映画作家として名を馳せている石井が務め、彼と数々の作品でタッグを組んできた池松が主演する。池松の兄役には韓国でも絶大な人気を誇るオダギリジョー。

 ひとり息子の学を持つ青木剛(池松)は病気で妻を亡くし、疎遠になっていた兄(オダギリ)が住むソウルへ渡った。「韓国で仕事がある」と兄から告げられていたが、兄の生活はその日暮らしで貧しく、想像していたものとは違った。ほとんど韓国語も話せない中、怪しい化粧品の輸入販売を手伝う羽目に。

 一方、ソウルでタレント活動中だが、市場のステージで誰も聞いていない歌を歌う仕事しかない元アイドルのチェ・ソル(チェ・ヒソ)は、所属事務所の社長と関係を持ちながら、自分の歌を歌えない環境やうまくいかない兄や妹との関係に心を悩ませていた。事業に失敗した青木と兄、学たちと、資本主義社会に弾かれたソルと兄、妹たち。どん底に落ちた2つの家族はやがて、共に運命を歩んでいき、奇跡を目の当たりにすることになる…。

 予告編は、一人息子を連れて決死の覚悟で韓国にやってきた剛(池松)と、彼らを迎える兄(オダギリ)が、「兄貴が『来い』っていうから、はるばる日本から来たんだよ。なんなんだ、その軽い感じは」「シャレじゃねえか(笑)」などとコミカルにやりとりを繰り広げる様子から始まる。韓国語も話せず新天地での生活を不安に思っている剛に、兄は「この国で必要な言葉は「メクチュ・チュセヨ(ビール下さい)」と「サランヘヨ(愛してる)」と説く。そして、あるとき剛は、一人で泣き伏せている韓国の歌手ソル(チェ・ヒソ)と出会い、日本語で励ますがその善意は伝わらない。

 その後、「異国の地で、不思議な旅が始まる」という言葉に続き、剛の家族とソルの家族が偶然の出会いをきっかけに旅に出る場面に。道中起こるさまざまな出来事を共に体験し、時には悪化した日韓関係についての話をしながらビールを飲みかわし、同じ食卓を囲むなど一つの家族のように過ごす姿が映し出されていく。映像ではさらに、「この広い世界、どんな天使がいてもいい」という言葉と共に、摩訶不思議な“天使”も姿を見せている。

 劇中で剛とソルが会ったことがあると話すこの“天使”は、東洋のおじさんのような姿で、「人の肩を噛む」という一風変わった天使。石井監督は、自身が演出を手掛けた2015年放映のオダギリジョー主演ドラマ『おかしの家』でも登場させていたこの天使を、本作では二つの家族をつなぐ要素として登場させた。一般的なイメージとはかけ離れたルックスを持つこの“ヘンテコな天使”は、「天使とはこういうものだ」という、他人が勝手に決めた価値観や固定観念に囚われなくてもいいという作品全体のメタファーとなっている。

 映画『アジアの天使』は7月2日より全国公開。

映画『アジアの天使』予告編

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