松坂桃李「足がガクガクしました」 『孤狼の血』役所広司のバトン引き継ぎ緊張
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俳優の松坂桃李が21日、都内で行われた主演映画『孤狼の血 LEVEL2』の公開記念舞台あいさつに鈴木亮平、西野七瀬、音尾琢真、中村梅雀、小栗基裕、白石和彌監督と共に登壇。本作に賭ける熱い思いを語った。
【写真】松坂桃李、鈴木亮平、西野七瀬らが登場 映画『孤狼の血 LEVEL2』の公開記念舞台あいさつ
本作は、柚月裕子の同名小説シリーズ三部作を原作とする、映画『孤狼の血』(2018)の続編。目的のために手段を選ばない一匹狼の刑事・日岡秀一(松坂)と、刑務所から出所してきた上林組の組長・上林成浩(鈴木)の2人を中心とした闘争を描く。
松坂は「最高のエンターテインメント作品ができた」と自負。2020年10月頃から始まったという続編の始動にあたって「圧倒的に不安でした。1(2018年の『孤狼の血』)が公開されてまもなく、割とすぐに東映さんから『続編やります!』と情報が出た。『やるんだ、そうなんですね』という感じだった。でも、続編やるということは『僕が、役所(広司)さんがやっていた立ち位置をやるということか…?』と思って積み重ねていくと緊張感や不安が高まった。1の時は大上さん(役所)の背中にくっついて、おんぶに抱っこ状態だった。今度は自分が、役所さんがやっていた立ち位置に立つのだと思うと、足がガクガクしました」と胸中を吐露。
今作における日岡のキャラ作りは「作品の中でも、実質の時間経過としても3年が時間が空いた状態でLEVEL2に入った。その中で、1からLEVEL2に入るまで日岡に何があったのか。どういう思いで3年過ごしてきたのか。最終的に、LEVEl2の日岡を『“狼に育てられた犬”という感じでいこう』とイメージしながら台本を読んだ。そこから少しずつ、小さく構築して現場に入った」と語った。
日岡の最強の敵にふんした鈴木は「悪役ではあるけど、我々の仕事は人間を演じること。1人の人間として、これだけ強烈な役をどういう風に作り上げようかと思っていた時にちょうど、初めの緊急事態宣言が出た。そこで決まっていた仕事が全部なくなった。机の上にポツンと残った台本が『孤狼の血 LEVEL2』。撮影までの半年間、上林という役しかなかった。ずっと上林のことを考えたり色々リサーチしたりした」と述懐。「上林から見たら、まわりが全員外道で、自分だけが唯一真面目に生きている。そういう人間像が出来上がってきたとき、自分も上林として生きられるし、見てくださるお客さんも、(上林の)その迷いのないところが戦慄してもらえるのでは」と話した。
そんな鈴木について白石監督は「脚本作っている時から上林は難役だった。亮平くんだったら一緒に作ってくれるだろうと安心感があった。(撮影に上林として)出てきたときは『なるほど』と納得感しかなかった。『想像していた人はこの人だったんだな』と強烈な説得力があった」と手放しで称賛した。