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ギャスパー・ノエ監督、衝撃の問題作を再編集 『アレックス STRAIGHT CUT』予告公開

映画

映画『アレックス STRAIGHT CUT』ポスター

映画『アレックス STRAIGHT CUT』ポスター(C) 2020 / STUDIOCANAL ‐ Les Cinemas de la Zone ‐ 120 Films. All rights reserved.

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ギャスパー・ノエ

モニカ・ベルッチ

 2002年にカンヌ国際映画祭で賛否両論を呼んだ女優モニカ・ベルッチ主演の映画『アレックス』を、ギャスパー・ノエ監督自身が時間軸に沿って再編集した『アレックス STRAIGHT CUT』より、メインビジュアルと予告編が解禁された。

【動画】『アレックス STRAIGHT CUT』予告

 『アレックス』は、モニカ・ベルッチ演じる主人公が受ける暴力と、その復讐(ふくしゅう)が招く一夜の悲劇を、エンディングテロップから始まり、時系列を逆から描くという挑戦的な構成で描いた。2002年の第55回カンヌ国際映画祭最大の衝撃作と言われ、公式上映の際にはリアルかつ強烈な描写の連続に途中退場者が続出。全仏283館で拡大公開されると動員60万人を記録し、イタリア、ベルギー、スイスでも驚きの動員数を叩き出した。

 今作は、これを監督自らが時間軸に沿った物語へと再構築し編集した、“逆転完全版”とも言える作品。

 恋人のマルキュスと暮らし、愛に満ちた幸せな日々を送るアレックス。ある日、共通の友人で元恋人のピエールと共にパーティーに呼ばれた。急な故障で車を出せなくなったピエールは不機嫌で、いまだ未練があるアレックスへの愚痴が止まらない。そんな彼を受け流しながら地下鉄で会場に向う3人。

 しかし、パーティーでハメを外すマルキュスとささいなことで口論になったアレックスは、心配するピエールを振り切り、途中で帰ってしまう。一人で夜道を歩くアレックスは地下道で男に襲われ、激しく暴行を受け陵辱されてしまうのだった。変わり果てたアレックスの姿を見たマルキュスは自責の念に駆られ、犯人を探し出そうと夜の街をさまよい、ピエールは落ち着かせようと同行する―。

 メインビジュアルは、少しのボタンの掛け違いで、取り返しのつかない一夜を迎えることとなるアレックスの麗しい魅力があふれているもの。予告編は、“逆転完全版”となり強度を増したギャスパー・ノエ監督が描く日常に潜む地獄のような世界と、アレックスのささやかで幸せな日常が入り混じるスタイリッシュな映像美が印象的となっている。

 本作について、ギャスパー・ノエ監督は「これは別の映画になったぞ! 劇場公開するべきだ!」、主演のモニカ・ベルッチは「20年前に撮った映画が時系列を正しただけで、こんなにも素晴らしい作品に生まれ変わるなんて!」とコメント。

 また、塚本晋也監督からは、「戦慄する。こんな恐ろしい映画は見たことがない。そこに夢物語ではない現実を感じる。と同時に、ギャスパーの歯軋りするほどのやさしさを感じるのだ」とのメッセージが届いている。

 映画『アレックス STRAIGHT CUT』は10月29日より全国順次公開。また、新宿武蔵野館ほか一部劇場では、オリジナル版『アレックス』との同時上映も決定。

映画『アレックス STRAIGHT CUT』予告

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