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『アングスト/不安』から強烈な影響を受けたギャスパー・ノエ監督 異例のメッセージ動画到着

映画

映画『アングスト/不安』に異例のメッセージを寄せた“ファン代表”ギャスパー・ノエ
映画『アングスト/不安』に異例のメッセージを寄せた“ファン代表”ギャスパー・ノエ

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 あまりにショッキングな内容のため世界各国で上映禁止となり、製作から37年を経て日本劇場初公開される実録スリラー映画『アングスト/不安』より、本作のファンというギャスパー・ノエ監督からメッセージ動画が解禁された。

【写真】ギャスパー・ノエ監督をとりこにした『アングスト/不安』メイキングカット&場面写真

 本作は、1980年にオーストリアで実際に起きた殺人鬼ヴェルナー・クニーセクによる一家惨殺事件を映画化した実録スリラー映画。メガホンをとったのは、全額自費で本作を製作したジェラルド・カーグル。83年公開当時はそのショッキングすぎる内容により本国オーストリアでは1週間で上映打ち切り、他の欧州諸国でも上映禁止。米国ではXXX指定を受けて配給会社が逃げたという。日本でも劇場公開されず、レンタル用VHSも出回った数は極少。見たくても見られない作品となっていたが、今回R15+指定で公開される。

 ノエ監督は本作の大ファンであることを公言し、『カルネ』(94)や『CLIMAX クライマックス』(18)など、自身の作品で本作へのオマージュを捧げている。動画では強烈な影響を受けたという本作の魅力を語るとともに、これから劇場で鑑賞する日本人へメッセージを寄せている。自身の作品でないにもかかわらず、ここまで語り、日本初公開のためだけにメッセージを寄せるのは異例だ。

 公開当時、あまりにもサイコティックな内容にフランスでも上映が禁止され、後に発売されたVHSもごくわずかしか出回っていない中、ノエ監督は「今までに60回は観た」と語っており、当時からこの作品に打ちのめされた1人であることを明かす。

 さらに、世界各国で上映が禁止されたことにより、「この映画は観た人がほとんどいない、全く無名の作品であることもこの映画の魅力だ」と語り、「常に素晴らしい作品が影を潜めていて、再評価されるべきものがある」と、本作が再び日の目を見ることに喜びと期待を示した。ちなみにノエが過去に人生ベスト5にピックアップした映画は、『アルゴ探検隊の大冒険』(63)、『2001年宇宙の旅』(68)、『イレイザーヘッド』(76)、『ソドムの市』(75)、そして『アングスト/不安』だ。

 ノエ監督は注目すべき点として斬新なカメラワークを挙げ、「見事なテクニックと映像の捉え方は絶対に観てほしいところだ。映画史上最も重要なカメラワークと言えるだろう」と撮影を担当した世界的な映像作家ズビグニェフ・リプチンスキの撮影技術を絶賛する。ドローン撮影などない時代に、一体どこから撮影したのかと思うほどの高度なショットや俳優の体にカメラを取り付けるその撮影手法は、主人公の不安や焦燥を見る者にも感じさせ、そのリアルな表現と芸術性の高さで世界中の映画監督らをとりこにした。

 これから劇場で鑑賞する日本人へ、ノエ監督は「暴力行為を目の当たりにする一方で、加害者(=主人公)からの被害を耳にする。とても複雑で魅力的な映画だ」と、単なる殺人鬼映画ではないことを強調。「遂にこの映画史上に残るマスターピースが日本で公開されることを知りとても嬉しく思う」と語っている。

 映画『アングスト/不安』は7月3日より全国順次公開。

映画『アングスト/不安』ファン代表ギャスパー・ノエから異例のメッセージ
映画『アングスト/不安』予告

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