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殺人鬼の狂った心情に迫り上映禁止となった封印映画『アングスト/不安』予告放出

映画

映画『アングスト/不安』メインカット
映画『アングスト/不安』メインカット(C)1983 Gerald Kargl Ges.m.b.H. Filmproduktion

 あまりにショッキングな内容のため世界各国で上映禁止となり、製作から37年を経て日本劇場初公開される実録スリラー映画『アングスト/不安』より、予告編と場面写真が解禁された。

【写真】狂人の行動・心理に迫る衝撃作『アングスト/不安』フォトギャラリー

 本作は、1980年にオーストリアで実際に起きた殺人鬼ヴェルナー・クニーセクによる一家惨殺事件を映画化した実録スリラー映画。メガホンをとったのは、殺人鬼の心理を探るという崇高な野心のもと全額自費で本作を製作したジェラルド・カーグル。83年公開当時はそのショッキングすぎる内容により本国オーストリアでは1週間で上映打ち切り、他の欧州諸国でも上映禁止、イギリスとドイツではビデオの発売も禁止。米国ではXXX指定を受けて配給会社が逃げたという。日本でも劇場公開されず、88年にレンタル用VHSが発売されたが、世の中に出回った数は極少。以降見たくても見られない作品となっていたが、今回R15+指定で公開される。日本の映倫審査員からは「R15+だが精神的に滅入る内容」と判定を受けた。

 予告編の冒頭には、「この門をくぐる者は一切の希望を捨てよ」という、イタリアの詩人ダンテ・アリギエーリによる長編叙事詩『神曲 地獄篇』の一節が映し出される。これは、カーグル監督の要望により、日本版の予告のみに入れたもの。この門をくぐる者=この映画を見る者への警告ととれる言葉だ。

 次に映し出されるのは『U・ボート』(1981)、『アンダーワールド』(2003)の俳優アーウィン・レダーが演じる主人公K.。シャツにジャケットを合わせた一見普通の青年風だが、まばたき一つせずそわそわした様子である屋敷を訪ね、出てきた老婆を何の迷いもなく撃ち、刑務所へ収監。何やら危険な幻想を抱きつつ出所の日を迎える…。その後、狂人が世に放たれてしまったことにより取り返しのつかない惨劇が起こる様子が、疾走感あふれるタッチで切り取られている。

 元タンジェリン・ドリーム、アシュ・ラ・テンペルの作曲家クラウス・シュルツによる冷たく脈打つようなエレクトロサウンドと、アカデミー賞最優秀短編アニメ賞を獲得した『タンゴ』(1981)やジョン・レノン、ミック・ジャガーらのMVで知られる世界的な映像作家ズビグニェフ・リプチンスキによる独特のカメラワークが予告からも感じられ、K.の不安な様子を見る者も一緒に感じるような予告編となっている。

 場面写真には、K.が車いすの人物に襲いかかる姿や、血まみれになって車のエンジンをかけようとする姿、手袋をはめたままの手でソーセージを口に運ぶ姿などが写し出されている。

 映画『アングスト/不安』は7月3日より全国順次公開。

映画『アングスト/不安』予告

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