『ほんとうのピノッキオ』クリーチャーができるまで 驚がくのメイキング&本編映像
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第93回アカデミー賞で衣装デザイン賞とメイクアップ&ヘアスタイリング賞の2部門にノミネートされたイタリア映画『ほんとうのピノッキオ』より、本作に登場するクリーチャーの特殊メイクの創作過程を収めたメイキング映像とその姿を捉えた本編映像が解禁された。
【動画】『ほんとうのピノッキオ』カタツムリ&マグロの創作過程
ディズニーによるアニメーションも広く親しまれてきた、イタリアの作家カルロ・コッローディの『ピノッキオの冒険』を、『ゴモラ』『五日物語 ‐3つの王国と3人の女‐』の鬼才マッテオ・ガローネが斬新にビジュアライズした本作は、大人のためのおとぎ話と呼ぶにふさわしい、神秘的で驚きに満ちたダークファンタジー。旅の途上に登場する世にも奇妙な生きものたち、人生の不条理や社会風刺を盛り込んだ寓話的なストーリー展開を、圧倒的な映像美で描き出す。
出演は、『ライフ・イズ・ビューティフル』のロベルト・ベニーニや、『17歳』のマリーヌ・ヴァクトら。本国イタリアで公開されるや、その年公開のイタリア映画No.1の動員を記録。さらに第93回アカデミー賞では、衣装デザイン賞とメイクアップ&ヘアスタイリング賞の2部門にノミネートされた。
解禁されたメイキング映像は、ピノッキオがジェペット爺さんをひとり残し冒険を繰り広げる最中に出会う奇妙なクリーチャー、カタツムリとマグロの創作過程や、完成したクリーチャーたちが登場する本編映像を収めたもの。コンセプトアートから、演じる俳優の型を取って精巧に創られたスカルプチャー、そして『グランド・ブダペスト・ホテル』『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』で過去2度もアカデミー賞を受賞している名アーティスト、マーク・クーリエによる特殊メイクといった貴重な工程が観察できる。
森のお屋敷でターコイズ・ブルーの髪を持つ妖精とともに暮らすカタツムリは、背中の大きな殻とヌルヌルのっしりと巨体を揺らす動きが特徴的だ。なかでも、深く幾重にも刻まれたしわがリアルな皮膚の質感を生んでいる。ドレープがふんだんに施された、薄いピンクのドレスを纏った姿は、まるで絵画のように美しいピノッキオの世界においても存在感をひときわ放っている。
また、マッテオ監督が一番のお気に入りキャラクターと語るマグロについて、マークは「はじめ、マグロはCGで観せるんだろうと思っていたんだ。でもCGのチームに聞いたら、“いや、監督は特殊メイクで考えているはずだよ”と返されて、“どうやって人間をマグロにするんだ?”と戸惑ったのを覚えているよ」と、監督の構想に衝撃を受けたことを明かす。
最終的に俳優の頭部を模り、CGと特殊メイクを組み合わせて完成したマグロの登場シーンについて、マークは「一風変わったメイクではあるけど、素敵なシーンに仕上がったと思う」と自信をのぞかせた。
映画『ほんとうのピノッキオ』は、11月5日より全国公開。