原作:湊かなえ×監督:廣木隆一 累計発行部数90万部超ベストセラー『母性』映画化
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ベストセラー作家の湊かなえによる累計発行部数90万部超のミステリー小説『母性』(新潮文庫刊)の実写映画化が決定。名匠・廣木隆一が監督を務めることが発表された。
【写真】原作の「湊かなえ」
初の映像化作品でありながら興行収入38.5億円を突破した映画『告白』をはじめ、吉永小百合主演の『北のカナリアたち』(原作:『二十年後の宿題』<『往復書簡』所収>)など、数々の作品が映画化され、さらに多くの作品がテレビドラマ化。その度に話題を集めてきた湊。そんな湊が2012年に発表した『母性』の映画化となる本作は、ある女子高校生の遺体が見つかったことに端を発する「母と娘」を巡る物語(ミステリー)が描かれる。
女子高生が自宅の中庭で倒れているのが発見される。母親は「愛能う限り、大切に育ててきた娘がこんなことになるなんて」と言葉を詰まらせる。そして、この事件について世間は、これは事故か、自殺か…と騒ぎ立てる。実は遡ること11年前の台風の日、彼女たちを包んだ幸福は、突如奪い去られていた。母の手記と娘の回想が交錯し、浮かび上がる真相。これは事故か、それとも―。
監督は国内外から高い評価を受ける廣木。1982年に映画監督デビューを飾って以降、国内外40以上の映画祭で数々の賞を受賞した『ヴァイブレータ』や『余命1ヶ月の花嫁』をはじめ数多くの映画を手掛け、近年はNetflix作品『火花』、『彼女』が世界配信されるなど、第一線で活躍し新たな挑戦をし続け、出演俳優・スタッフから絶対の信頼を得る名匠が、湊の代表作の1つとなる本作でメガホンを取る。
本作を「永遠に愛され、庇護される立場(娘)でありたい母親と、その母親から愛されたい娘の物語です」と説明する湊。映画化については、「限られた時間でどの部分を切り取るのだろうかと、少し不安が生じました」と率直な心境を吐露する一方で「脚本を読んで、切り取るのではなく、物語の大切なところをすくい上げ、映画として膨らませていることがわかり、安心しました」と語り、「原作者としてではなく、一観客として楽しみにできるのは、監督やスタッフ、役者の方々を信頼しているからで、そのような映像化になったことを、心から嬉しく思います」とコメント。
廣木監督は、「映画化することが出来て嬉しく思いますと同時にプレッシャーでもありました」と語り、「湊さんが書かれた親と子供の関係性は普遍的である一方、様々な姿を3人の中に見せてくれました。どうぞ、女性の方ばかりではなく男性の方にも観ていただきたい映画になっているので、ぜひスクリーンでお確かめ下さい」とメッセージを寄せた。
映画『母性』は2022年秋全国公開。