クランクイン!

漫画『陰陽師』作者・岡野玲子に聞く“雅楽”の魅力「椅子から立ち上がるほどびっくり」衝撃の出会いも

演劇

■「雅楽は楽しむもの」『music for 陰陽師』初の公演化へ

――2000年リリースのアルバム『music for 陰陽師』のdisk1に収められた曲が上演される本公演。演奏なさる伶楽舎さんとは、いつ頃からのお付き合いなのですか?

岡野:件(くだん)の友人が笙で参加していたのが伶楽舎で、その演奏会を観に来ませんか? と誘ってくれたんです。そこで初めて主宰の芝先生に紹介していただき、リハーサルから見学して楽器の写真も撮らせてもらったことが、お付き合いの始まりです。源博雅にも、琵琶の名手で大津に庵を結んでいた蝉丸法師のもとに3年間通い続け、琵琶の秘曲を伝授されたという逸話があるんですけれども、私も芝先生が伶楽舎のメンバーのために月に1度開いていらした講座に4年間毎月通いました。そんな関係性があったからこそ、1999年にビクターのディレクターさんから「陰陽五行の理に則った漫画『陰陽師』のための雅楽のアルバムを作りませんか」とオファーがあった時、即、芝先生にご相談して、伶楽舎さんと一緒にアルバム『music for 陰陽師』を作ることができたのだと思います。


――アルバム『music for 陰陽師』の公演化は、今回が初めてだそうですね。

岡野:この内容で演奏会を行うのは初めてだと思います。アルバムのリリースから26年経った今、伶楽舎さんはより堂々としてすばらしい、美しくバランスのとれた楽団になっています。雅楽は楽しむものなので、緊張せずに楽しんで演奏して欲しいなと思いますし、お客様も変にかしこまったりすることなく、リラックスして楽しんでいただけたらうれしいです。

――ピアニスト・作曲家の橋本一子さんの演奏も楽しみです。改めて、雅楽のどんなところに魅力をお感じですか?

岡野:たとえば龍笛を森で吹くと、樹々がザワザワと聴き耳を立てているのを感じますし、池のそばで吹けば魚が跳ねます。そんなふうに自然の中で雅楽の楽器を鳴らしたり、歌ったりすると、平安時代だけでなく、今も自然が何かを返してくれることを体感して、私は驚嘆しました。それを忘れてしまった現代人は、本当にもったいないなと感じます。

 今回は屋内での演奏ですが、ブルースさんをはじめとする映像・音響スタッフの皆さんから、最新の立体音響システムをフルに使ったサウンドスケープを作ると伺っています。他にもすばらしいスタッフの方々がそろっているので、きっと今まで誰も体感したことがない素敵な演奏会になると思います。芝先生(2019年に他界)や、いにしえの楽師陣にも来ていただけるのかなと、私自身も楽しみにしています。皆様ぜひ、MoN Takanawaに「漫画『陰陽師』を聴く -天地をむすぶ雅楽の宇宙-」を体験しにいらしてください。

(取材・文:岡崎香 ※「崎」は「たつさき」が正式表記)

 「漫画『陰陽師』を聴く -天地をむすぶ雅楽の宇宙-」は、11月27日~28日に東京・Box1000にて開催。

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【公演概要】

「漫画『陰陽師』を聴く -天地をむすぶ雅楽の宇宙-」
「漫画『陰陽師』を聴く -天地をむすぶ雅楽の宇宙-」ビジュアル

「漫画『陰陽師』を聴く -天地をむすぶ雅楽の宇宙-」

■日程・会場:11月27日~28日 東京・Box1000

■監修:岡野玲子

■演出:Bruce Ikeda

■出演:岡野玲子/伶楽舎/橋本一子
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