クランクイン!

向井理、“中年の危機”は「そこまで感じていませんが」――44歳で挑む新たな舞台を倉持裕と語る

演劇

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向井理

倉持裕

■「ああ、こういう距離感で伝わっていくのだな」

――今お聞きできる範囲で、本作の解説をお願いします。

倉持:小さな法律事務所の人間模様を描いているので、基本シチュエーションコメディの要素もあります。それが全体を包んでいて、主軸になるのが、向井くん演じる弁護士と、西田尚美さん演じる清掃員の女の関係性。この2人の部分は心理劇になりそう。弁護士は、女が語ろうとしない数年間――、これがタイトルの『ブランク』に繋がるのですが、彼女はこの期間に服役していたのでは? と疑っているけれど、表面上は疑っていないふりをする。女は「疑われているな」と気づいているけれど、気づかないふりをする。2人が実際に交わす会話と、内心思っていることが異なり、それは観客から見ても分かることなので、サスペンス要素もあると思います。

(左から)倉持裕、向井理
――公演サイトのコメント内に「中年の危機」というフレーズがありました。これは本作を紐解く上でキーワードになり得ますか?

倉持:どうだろうなぁ……。ただ、「中年の危機」を心身の変化と捉えると、向井くん演じる主人公だけでなく、登場人物全員にそのようなことを書いています。何かしらの変化によって考え方が変わってきたり、予期せぬ衝動が起こったり、そういう「変化」が裏テーマのひとつ。その中で、主人公は加齢による変化を感じていて、肉体的にも精神的にも、違和感を抱えながら生きている。そういう時間を切り取った作品でもあります。

向井:僕自身は中年の危機をそこまで感じていませんが、誰しも経験することなので、それらは細かな動きなどに現れそう。僕は元々、日常の中から何かを感じてもらえるような会話劇が好きで、観るのも好きなので、個人的に距離感の近い劇場が好み。特に本多劇場は、観ても、やっても、すごくいい。ワンシチュエーションものの会話劇で、少しずつ何かを積み重ねていき、「疑っている/疑われている」の関係性を描くなら、劇場との相性は重要ですよね。『リムジン』でやらせていただいた時に、「ああ、こういう距離感で伝わっていくのだな」という実感があり、そういう劇場と作品はすごく素敵だと思いました。水切りの跳ね石のように飛んで行く。そういう作品には、とてもヒリヒリします。

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■客観的に見て「丁寧に書いた」と思える

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【公演概要】

舞台『ブランク』
舞台『ブランク』ビジュアル

舞台『ブランク』

■日程・劇場
<東京公演>
10月3日から25日 本多劇場

<広島公演>
10月28日 JMSアステールプラザ大ホール

<愛知公演>
10月31日 名古屋文理大学文化フォーラム(稲沢市民会館)大ホール

<新潟公演>
11月3日 りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館・劇場

<宮城公演>
11月7日 仙台銀行ホールイズミティ21大ホール

<富山公演>
11月10日 富山県民会館ホール

<大阪公演>
11月13日から15日 梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ

■作・演出
倉持裕

■出演
向井理、西田尚美、入野自由、森優作、中井千聖、池津祥子

■スタッフ
美術:中根聡子
照明:杉本公亮
音響:高塩顕
衣裳:飯田恵理子(CORAZON)
ヘアメイク:大和田一美(APREA)
演出助手:杉田健介
舞台監督:幸光順平、鈴木拓
制作:近藤南美
制作助手:寺地友子
制作デスク:大島さつき

<公式HP>https://mo-plays.com/blank/
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