東出昌大、自身が演じるハムレットに「非常に高い親和性を感じます」 栗原英雄と起こす“化学反応”とは
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――シェイクスピアの『ハムレット』やシューベルトの『冬の旅』について、どのような印象をお持ちですか?
栗原:すごく耳に残るメロディもあるし、順番に聞いていくと1つの物語になる印象があります。なので、(今回のポイントは)いかに言葉を大切にして、メロディも崩さず、そこから生の人間を感じ取ってもらうか、ですよね。だからこそ難しいと思いますが。
東出:ハムレットは放浪をしながら、ずっと考え続け、悩み抜いている。それが『冬の旅』の荒涼とした旋律と合うのかな、と思います。非常に高い親和性を感じますね。私自身は、シューベルトの内省的な一面やハムレットの放浪し続ける人生に共感でき、それらが集合した時に何が起きるのか? と期待しています。冬の訪れを感じるような、ワクワクできる演劇作品になるんじゃないかな。そして、私は演出家の首藤さんと2度ほど共演していて、首藤さんの、人生のすべてを注いだやや狂気的とも言えるバレエへの傾倒や、美に対する執着などを間近で見てきました。そういう首藤さんの創作姿勢が、シューベルトとシェイクスピアの邂逅(かいごう)に繋がると信じています。おそらくこれ、きつい作業になるはず。
栗原:きっとそうでしょうね。
東出:はい。でも、きついことと向き合う覚悟はあるので、楽しみです。
東出昌大
――松本隆さんの訳詞・言葉も楽しみにしています。松本さんについて、どのようなイメージがありますか?
東出:私自身は世代も少し異なるのですが、一時代を築いた人というイメージです。万人の心に響くという点はシェイクスピアとの共通項ですし、そういう文学性……という言葉が正しいかどうか分かりませんが、奥行きのある、普遍的な魅力を放つ言葉だと思います。
栗原:松本先生の訳詞を読みましたが、すごく頭に入りやすい言葉でした。だからこそ、シューベルトの曲に合わせて、クラシックの音階に(歌詞を)はめていこうとすると、すごく難しい。今のところ「さて、どうしたものか…」という心境です。松本先生の大切な詞をシューベルトの曲と喧嘩させてはいけない。役者としてどう埋めていくか。(上を見上げて)今すごく、頂上が遠くに見えています。
東出昌大
――これからどう攻略しましょう?
栗原:松本先生の詞を活かすには、気持ちは勿論のこと、テクニックを駆使しないといけない。音楽稽古で演出家としっかりすり合わせをして、詞と曲を最大限活かしたいですね。60代の私にとってオンタイムの作詞家ですから。非常に楽しみです。
■東出昌大「鉄人ぞろい」の座組に奮い立つ
【公演概要】
『ハムレット、冬の旅 HAMLET’S WINTER』
11月20日~30日:東京・新国立劇場 小劇場
12月12日・13日:大阪・サンケイホールブリーゼ
◆原作
ウィリアム・シェイクスピア 「ハムレット」
(河合祥一郎訳 増補改訂版 新訳「ハムレット」 角川文庫)より
◆作曲
フランツ・シューベルト
◆作詞
ヴィルヘルム・ミュラー
◆訳詞
松本 隆
◆台本監修
河合祥一郎
◆演出・振付
首藤康之
◆音楽監督・演奏
斎藤 龍
◆出演
東出昌大
栗原英雄
渡辺理恵
高橋慈生
松野乃知
【公式サイト】https://tspnet.co.jp/hamletfuyu/