スピード感あふれる推理劇であると同時に主人公の成長描く人間ドラマ/劇団アレン座『大正浪漫探偵譚 -エデンの歌姫-』ゲネプロレポ
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事件を追う東堂たち探偵、暗躍する組織エデン、そして真相を追う警察。三者が交錯する構図も、本作の骨格を成している。とりわけ、ベテランならではの深みをたたえた刑事・沼井一三(近童弐吉)と、若く希望にあふれた島田二郎(伊万里有)のコンビが、物語に緊張感と瑞々しさの両方をもたらしていた。
そして忘れてはならないのが、歌姫・西宮愛里を演じる水越里歌の歌声だ。彼女の歌は事件を解く鍵であると同時に、彼女の生き様そのものを映し出す。確かな歌唱力があってこそ成立する存在であり、連続殺人という暗い物語の中で、鮮やかなスパイスとして響いていた。
もう一組、心に留めておきたいのが、しょうた(亀田結心)とねずみ(西岡諒佑)という孤児の子どもたちだ。彼らの存在は、この先の時間軸を描く物語への伏線にもなっている。やがて東堂の頼れる仲間となっていく——その萌芽をここに見出せるのは、シリーズを追うファンにとって何よりの喜びだろう。
思想が人を動かし、時代を揺るがした大正。本作は、その時代を舞台に描かれる高密度でスピード感あふれる推理劇であると同時に、ひとりの男が世界と出会い直していく物語だ。事件の真相と、東堂という人間の行方。その両方を、ぜひ劇場で見届けてほしい。(取材・文・写真:双海しお)
舞台『大正浪漫探偵譚 -エデンの歌姫-』は、9月12日まで東京・光が丘IMAホールにて上演。
【公演概要】
舞台『大正浪漫探偵譚 ‐エデンの歌姫‐』
9月5日~12日 東京・IMAホール
■出演:
栗田学武(劇団アレン座) 來河侑希(劇団アレン座) 新井雄也 伊万里有 佐藤弘樹 三浦海里 亀田結心 西岡諒佑 吉田拓也 吉田邑樹 野間理孔 桑原勝 水越里歌
林田麻里 近童弐吉
■スタッフ
作・演出:鈴木茉美(劇団アレン座)
舞台美術:片平圭衣子
舞台照明:尾形瑛子
音響:川西秀一(Lucky jr. Sound)
音楽・原曲:翡翠(月読レコード)
アクション振付:小笠原竜哉(ジャパンアクションエンタープライズ)
舞台監督:森下紀彦
歌唱指導:吉田純也
映像:浦島啓(colore)
衣裳:西田さゆり(Ns costume)
ヘアメイク:藤本麗
演出助手:渡辺帆南(ASAP)、増田美咲(ASAP)
アンダー:柿本龍星、永井良
宣伝美術:大串潤也(mepakura)
宣伝美術補助:升田智美(Mdesign)
撮影:渡部実加子
制作協力:島崎翼(feather stage)
制作:藤田秀幸、川口葉月、仲宗根久乃
プロデューサー:キタガワユウキ
<公式サイト>https://romataneden2026.com/