Koki,が『牛首村』で見せた女優としての真価 「初めてとは思えない」「いい意味で裏切られた」
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会見やインタビューでのKoki,は、常に相手の目をまっすぐに見つめ、ひとつひとつ真摯に、丁寧に言葉を紡いでいたのが印象的だ。Koki,のひたむきさと、初めての女優業に向かうチャレンジ精神、演じたキャラクターの家族を思う心が見事に重なっていたようにも感じたが、SNS上での反応も「Koki,ちゃんの演技がうまくてビックリした」「初めてとは思えない落ち着きがある」「いい意味で裏切られた」「絶対にスターになる人」とほれぼれとしたという声をたくさん見つけられた。芸能一家に生まれ、その一挙手一投足が注目されてしまう彼女だけに、さまざまな意見やプレッシャーを背負うことは宿命なのかもしれない。しかし繊細な瞳の演技と、リアルな感情表現を披露した本作を見れば、Koki,の女優としての確かなポテンシャルに圧倒された人も多いはずだ。
映画『牛首村』 (C)2022「牛首村」製作委員会
清水監督は「Koki,がやった役は、一生かけても出くわさないような大変な役。しかも初主演でそれをやる。でも見事に演じてくれた。観ていただければわかる」と力強く太鼓判を押し、「Koki,というまだ得体の知れない逸材を与えられ、動くお芝居をするKoki,さんを皆さんにお届けできる作品に挑戦できた。だんだん新鮮なことがなくなっていく監督人生の中で、初めて取り組む女優さんの姿勢を見られたこと、そこに一緒にいられたことは僕にとっても財産になった」という。
Koki,完成披露試写会で涙
完成披露と初日舞台挨拶、どちらのステージでもKoki,は、本作を一緒に作り上げたチームへの感謝を伝える瞬間に涙をあふれさせていた。撮影初日は「自分の心臓の音が聞こえるくらい、すごく緊張していた」そうだが、一体感のあるチームからたくさんの勇気をもらったという。清水監督の方を向き、「監督、ずっと私を信じてくださり、ありがとうございました。演じることのすばらしさを教えていただいた」と心を込めていたKoki,。ものづくりの尊さを知り、女優業への意欲を確かめた彼女にどのような出会いが待っているのか。今後の活躍が楽しみだ。(文・成田おり枝)
映画『牛首村』は公開中。
※Koki,のoはマクロン付きが正式表記