SixTONES・ジェシー、『バカレア』『スタンディングオベーション』に続く秋元康とのタッグ作に注目
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SixTONESのジェシーが主演を務めるドラマ『最初はパー』(テレビ朝日系/毎週金曜23時15分 ※一部地域を除く)が、きょう10月28日よりスタートする。意外にも本作が地上波連続ドラマ単独初主演となるジェシー。さらにSixTONES誕生のきっかけともなった2012年放送のドラマ『私立バカレア高校』(日本テレビ)の原作者であり、2021年にジェシーが座長を務めた舞台『スタンディングオーベーション』の企画・原作も務めた秋元康との3度目の再タッグである本作は、ファンからも期待の声が寄せられている。この記事では、秋元とジェシーのタッグ作品を振り返りながら、『最初はパー』への期待を解説していきたい。
【写真】ジェシーが所属、2020年にデビューした6人組グループ・SixTONES
■テーマはお笑い! ジェシー&市川猿之助がコンビを結成
ドラマ『最初はパー』場面写真
ジェシーにとって記念すべき初主演作品となる『最初はパー』は、何をやっても中途半端な政治家の息子・利根川豪太(ジェシー)が、政治家にさせようとする父親の意見に反して、お笑い養成所に入学し、プロの芸人を目指す物語。そこで出会い、豪太とコンビを組むことになる澤村銀平を市川猿之助が演じる。
SixTONESのファンにはおなじみだが、ジェシーには「最初はグー、じゃーん」というお決まりの一発ギャグがある。そのため、ドラマの作品名が発表された際には「もしかして例のギャグと絡めて?」と思ったファンもいるだろう。
しかし、解禁時に秋元は「普通、じゃんけんをする時の掛け声は、“最初は、グー!”ですが、何も持っていない掌(てのひら)が、いつか、グーやチョキやパーで、夢や希望を掴めるようにという願いを込めて、ドラマのタイトルを『最初はパー』にしました」とコメントしている。少なからず影響している可能性はなきにしもあらずだが、あくまでも“理想と現実”の間で揺れ動く人たちを励ますような内容となるようだ。
■SixTONES誕生のきっかけは、秋元康と初タッグを組んだ『私立バカレア高校』
ドラマ『最初はパー』場面写真
今回放送される『最初はパー』で再びタッグを組むこととなったジェシーと秋元。最初の出会いは2012年に放送された『私立バカレア高校』まで遡(さかのぼ)る。
『私立バカレア高校』とは、最凶ヤンキー高校・馬鹿田高校と、学業もルックスも極上という評判のお嬢様高校・第一カトレア学院が合併し、第二カトレア学院(バカレア高校)が誕生するストーリー。当時国民的人気を博していたAKB48のメンバーと、注目のジャニーズJr.が初共演とあり、両者のファンを中心に話題となったドラマだ。
この時、ジャニーズJr.から選抜されたのがジェシーのほか、森本慎太郎、松村北斗、京本大我、田中樹、高地優吾の6人。現在のSixTONESのメンバーである。そして、この作品の原作を手がけたのが、AKB48総合プロデューサーである秋元だ。
『私立バカレア高校』でジェシーが演じた里中ユウキは、洋楽好きで気分が高まると英語で話し出すという役どころ。高地優吾演じる神保誠と常に一緒に行動している姿が印象的で、女子には興味なし、とにかく友情に熱い印象だった。
■コメディの才能を見いだした『スタンディングオベーション』
そこから時が経ち、SixTONESというグループとして活動することになった6人。グループ内でのジェシーの立ち位置といえば、グループを照らす太陽のような存在だ。大きな声と個性的な笑い方、次々と出てくるギャグでグループを盛り上げる一方、メンバーへの気配りを欠かさない。デビュー以降は、バラエティ番組でも持ち前の明るさと、誰の懐(ふところ)にでも簡単に入って行ってしまう人懐っこさが世間的にも浸透しているように思える。
そんなジェシーに単独初主演・初座長の舞台『スタンディングオベーション』が舞い降りてきたのは2021年のこと。同作は、歴史劇『ジョージ二世』の上演中、「逃亡中の殺人犯が客席に紛れ込んでいる」と告げられた俳優たちの姿を描いた内容だったのだが、この企画・原作を務めたのも秋元だ。
舞台化決定時には「なんと主演にSixTONESのジェシーが決まったとのこと。イメージにぴったりです。だって、スタンディングオベーションを受けている出演者の真ん中にジェシーがいたら、絵になりますよね。是非、劇場にスタンディングオベーションをしに来てください。」と秋元。おそらくこのコメントから、ジェシーのコメディの才能に確信を持ったのは『スタンディングオベーション』での振る舞いからではないだろうかと推測する。
■コメディ全振り&端正な表情が利根川豪太にフィット
ドラマ『最初はパー』場面写真
そんなジェシーが『最初はパー』で演じる利根川豪太という役は、ただおもしろいだけでは務まらない。政治家の息子とお笑い、両極端な場所にあるような2つの立場を持ち合わせているからだ。
だからこそ、ジェシーにピッタリなのではないか。それは、ジェシーがマイクを持った時の表現力の高さが折り紙付きだから。特にバラードを歌う時に歌詞を一言一言かみ締めながら柔らかな表情で歌う顔は普段の陽気な姿とのギャップで惹(ひ)きつけられる人も多い。そんな彼なら政治家の息子としての真面目な顔と、お笑いに全力で打ち込む姿、両方をうまく共存させてくれるだろう。
いったいジェシーは、ドラマ本編でどんな表情をわれわれに見せてくれるのか。ヒットメーカー秋元康が企画・原作・脚本を通して、ジェシーにどんな役を吹き込んでくれるのか、注目したい。(文:於ありさ)
ドラマ『最初はパー』はテレビ朝日系にて10月28日23時15分放送スタート。※一部地域を除く
引用:「演劇キック」秋元康コメント