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『舞いあがれ!』と全然違う…高畑淳子の“怪演”まとめ 毒親から仮面ライダー悪の幹部まで

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高畑淳子
高畑淳子 クランクイン!

 戸田恵梨香が主演を務め、永野芽郁と共演する映画『母性』が本日公開となる。ある少女の死をきっかけにつむがれる母娘の歪な愛の物語において、戸田演じるヒロインに義母として立ちふさがるのが高畑敦子だ。高畑は現在、NHK連続テレビ小説『舞いあがれ!』(NHK総合/毎週月曜〜土曜8時ほか)で、ヒロイン・舞の良き理解者である祖母・祥子を演じており、どちらも観た人は、高畑の役柄のギャップに驚くだろう。ときに恐ろしく、ときに怪しく、ときに妖艶に、見る者を惹(ひ)きつけて止まない女優・高畑淳子。今回はそんな彼女のこれまでの“怪演”を振り返りたい。

【写真】病であろうと容赦なし! 嫁が寝込む離れに怒鳴り込んでくる義母(高畑淳子)

■ 病気に倒れる嫁も容赦なくこき使う姑

 『母性』は、累計発行部数120万部を突破した湊かなえの同名小説の映画化。ある未解決事件の語り手となる母娘を戸田と永野が演じ、高畑は戸田演じるヒロイン・ルミ子の前に立ちふさがる義母を熱演している。高畑演じる義母は、とにかく性格がキツく、ある事情で引っ越してきた“息子の嫁”ルミ子をまるで召使い同然にこき使う。たとえルミ子が病に倒れてもお構いなし。寝込んでいるルミ子の元に怒鳴り込んで来ては、あたり散らす。食卓でもまさに暴君のように振る舞い、彼女ががなり立てる間はほかの家族も黙り込むしかない。一方、映画の後半では一転、ある騒動をきっかけにまるで別人のようになってしまう姿も必見だ。
 
 元々、湊作品の大ファンだったという高畑。「もう当たって砕けろという感じで演じさせてもらいました」と、本作に並々ならぬ思いで臨んだことを明かしており、彼女自身が評す通り「本当に憎たらしい人」としてスクリーンに登場する。多くの鑑賞者が「こんな姑がいる義実家、絶対に帰りたくない」と震かんすることだろう。

■ 優しい“育ての親”のひょう変演技に注目

 今年1月期に放送され、映画化が発表されたばかりの菅田将暉主演ドラマ『ミステリと言う勿れ』(フジテレビ系)。その最終回に登場した高畑の演技も記憶に刻まれる。高畑は、菅田演じる整が新幹線で乗り合わせた乗客・紘子(関めぐみ)の実母の友人で、紘子の“育ての親”のサキを演じた。結婚を控える紘子は、偶然見つけた亡き父から自分への絵手紙を手に、実家の名古屋へと向かっていた。サキはそんな紘子が心配で同じ新幹線にこっそり乗っていたが、整に見つかってしまう。
 
 注目はこのシーンのクライマックス。紘子が「紘子、幸せで」というメッセージとして受け取った暗号について、整が恐ろしい“別のメッセージ”を解き明かす。整が気づいたことを悟ったサキが「絵手紙はね、読みたいように読めるのよ。あなたにはそう読む方が面白いんでしょうけど」「あの子が幸せでって読んだなら、それが正しいのよ」と穏やかに答えた後、「通りすがりのあなたは全て忘れて」と冷たい視線で整を射抜くのだった。
 
 一見、友人の娘の育ての親を買って出た“ただ単にいい人”と思われたサキ(高畑)が、誰にも知られてはならない真実にたどり着いた者に一瞬だけ向けたけん制の視線。出演時間は最終回のわずか十数分だったが、そのひょう変する演技において、高畑の出演は多くの視聴者の記憶に刻まれただろう。

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