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『アラジン』“他とは違うプリンセス”ジャスミン、アニメ版と実写版で実は大きな変化があった!<実写版今夜放送>

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■実写版ジャスミンに与えられた“ソロ曲”響く2つのシーン

 『アラジン』には「フレンド・ライク・ミー」「ホール・ニュー・ワールド」など誰もが1度は耳にしたことのある名曲がそろう。しかし、物語の根幹ともいえるキャラクター、ジャスミンの心の内を歌う曲はもともと入っていなかった。実写版では、ジャスミンのソロナンバー「スピーチレス~心の声」が加わり、ナオミ・スコット、そして吹替版では木下晴香の歌声を堪能できる。これはつまり、アニメ版公開時以上に『アラジン』におけるジャスミンのキャラクターが濃くなり、より重要な位置となったことを表しているといえるだろう。

映画『アラジン』場面写真(C)2019 Disney Enterprises, Inc. All rights reserved.
 「スピーチレス」は、本作の中で2度歌われる。1度目は、ジャスミンが「自分こそ国王に相応しい」と現国王である父、そして大臣であり本作のヴィラン・ジャファーに訴えるシーンだ。父には「女性が国王になることはできない」「お前にもいつか分かる」と諭され、ジャファーには「女に必要なのは美しさだけ。それを受け入れれば楽に生きられますよ」と一蹴される。いくら訴えても、男性たちの耳には届かない現実に心が折れそうになりながらも「私はもう黙っていられない、心の声上げて」と歌うジャスミンだったが、その声は弱々しかった。

 2度目は、ジャファーがジーニーの力を使い国王の地位を奪った時。ジャスミンは捕らえられながらも、心の声を叫びたい気持ちを歌い上げる。「閉じ込められても諦めない、折れた翼空へ」という歌詞も加わり、より力強い声がその意志の強さをうかがわせた。「ジャファーに屈しない」という気持ちはもちろんだが、父や、王座を求めて求婚してきた王子たちといった、彼女を“プリンセス”としてしか見てこなかった社会そのものへの抗議でもあるのではないだろうか。

映画『アラジン』場面写真(C)2019 Disney Enterprises, Inc. All rights reserved.
■2人のジャスミンが世界に与えたものは

 アニメ版、実写版ともに、ジャスミンという女性はディズニープリンセスという存在を大きく変えた。女性にとっての人生の目標を、「運命の相手を見つける」ではなく、「自己実現や自由を手に入れる」として良いということを教えてくれたアニメ版ジャスミン。そして、いつまでも男性優位の伝統や社会に対しその力強い歌声で一石を投じた実写版ジャスミン。2人のジャスミンには違いはあれど、間違いなく世の女性たちの背中を押し続けている。そしてこの先生まれるディズニーキャラクターや、現実世界を生きる女性たちの中に、きっとジャスミンは生き続けるだろう。(文:小島萌寧)

 実写版『アラジン』は、『金曜ロードショー』(日本テレビ系)にて3月1日21時放送。

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『アラジン』「スピーチレス~心の声」オフィシャルビデオ

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