井上和&中西アルノ、矢田萌華――13周年ライブで浮かび上がった“今の乃木坂46”と“新たな乃木坂46”
1、2期生の全員が卒業して3年目。歴史を語り継ぐかのように、新旧の曲を織り交ぜたパフォーマンスを繰り広げた「13th YEAR BIRTHDAY LIVE」では、5期生だけでなく、期別のグラデーションがより濃く映った。
最も上の世代である3期生はもはや、結束がゆるぎない。昨年3月の「12th YEAR BIRTHDAY LIVE」から現在までに、山下美月、阪口珠美、向井葉月、与田祐希、佐藤楓が卒業。6月に卒業セレモニーを控える中村麗乃が欠席し、5人で臨んだ彼女たち。久保史緒里が曲中で「私たちに力をください!」と叫んだ3期生曲「三番目の風」、3期生が序盤のフレーズを1人1人歌い継いだ「設定温度」では、彼女たちの強い絆が浮かび上がっていた。
3期生に次ぐキャリアを持つ4期生は、貫禄ある立ち振舞いでステージを彩る。センターを務める「夜明けまで強がらなくてもいい」では、ほのぼのとした普段の印象とガラッと変わり、鬼気迫る表情へと切り替わる遠藤さくら。遠藤と共にWセンターを務める「Monopoly」や、3〜5期生が混ざる変則的なフォーメーションで披露した4期生曲「I see...」のセンターとして笑顔を見せた賀喜遥香を中心に、ステージを頼もしく支えていた。
そして、本編終盤からアンコールにかけて、先輩と共にステージへと立った加入したばかりの6期生は、乃木坂46の未来そのものだった。矢田萌華がセンターを務めるグループ初の6期生曲「タイムリミット片想い」では11人がフレッシュに舞い、グループ全員で披露したメジャーデビューシングル表題曲「ぐるぐるカーテン」で矢田がセンターを託された場面では、ここから“新たな乃木坂46がはじまる”と思うしかなかった。
夏に控える「真夏の全国ツアー2025」に向けて、新たに走りはじめた乃木坂46への期待は高まるばかりだ。(文:カネコシュウヘイ)