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『M‐1』から1ヵ月、「カナメストーン」が止まらない! “究極の内輪ノリ”なのに誰も1人にしない人間力

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■武器・漫才。無駄なボケこそ美しい

 カナメストーンの武器といえばやはり、15年間磨き続けた漫才だ。2025年『M‐1』敗者復活戦で披露された「娘を守れ」、そして決勝の舞台で披露された「ダーツの旅」は、どちらも結構ホラー展開だしグロテスクである。そこに、初見でも「絶対に親友だ…」と分かる2人の空気感や、審査員のフットボールアワー後藤輝基が「日本中のイルカがこっち向いてると思う」と例えた零士の高音でポップなツッコミが加わることで、ホラーな展開から“怖さ”を徹底的に排除する。ホラーの恐怖抜き。なんだそれは。しかしそれがカナメストーンが15年かけてたどり着いた漫才である。

 そんな唯一無二の視点、展開ももちろん面白いが、注目すべきはその周りにちりばめられた多数のボケ。山口のピンポイントすぎるモノマネ、零士の「○○するんだよ! カナメストーンのメンバーだったら!」というネタ入り、そしてネタ終盤に振り回されすぎて不機嫌になってしまった零士の“機嫌を直す”ためのボケ。年々競技化し、いかに無駄を排除し研ぎ澄まされたボケを入れ込むかという戦いになりつつあった『M‐1』での漫才には、必要ないかもしれない。でも2人は自分たちが楽しいと思うものを変えず、ライブでの反応を日々見極め、『M‐1』に求められるスタイルではなかったとしても、結果的に東京でのライブシーンをまるごと『M‐1』に認めさせてしまったのだ。


■カナメストーンは令和にこそ求められる2人だ!

 殺伐とした現代社会に生きる誰もがいつしか思い出の奥にしまい込んだ青春、それを現在進行形で謳歌するカナメストーン。彼らにしかできない漫才という武器を多数持ち、『M‐1』で知名度も手に入れ、まさに今年はついに売れる年だ。ネタ番組はもちろんドッキリでもトークでも食レポでも、実は芸人界屈指のオシャレコンビなのでファッション仕事もこなせるはずの2人。すぐにスターになりそうだが、あえて弱点を探すなら、「ピンの仕事が心配」なことだろうか。

 仕事場ではもちろん、家でも、飲みに行ってもいつも一緒な2人。コンビで出演したラジオ『川島明のねごと』(TBSラジオ)では、本人がピンでの仕事への心配を吐露。2人そろって「多分、お互いの現場についていきます」として、パーソナリティの麒麟・川島を困惑させていた。とはいえこの2人、一緒にいないところが想像できないので、今後の働き方が非常に気になるところだ。

 お笑い界の「相方とは仲が悪い方がかっこいい」という流れはここ数年に完全に終了した感があり、むしろプロモーション的に仲の良いところを過剰に見せるコンビも少なくないが、カナメストーンの仲の良さは他のコンビとは一線を画す本物感がある。これは確実に今の世の中に求められているものであり、近い将来にも2人がバズり、若者が半角カタカナで話し始める気がしてならない。(文・小島萌寧)

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「カナメストーン・零士」エックス

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