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戸田恵梨香、代表作量産の20年――『地獄に堕ちるわよ』で"また"刻んだ必然

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◆キャリアを重ねて見えた、戸田恵梨香の本質

 2018年には人間ドラマで惹きつけた。大石静のオリジナル脚本による純愛ラブストーリー『大恋愛〜僕を忘れる君と』である。若年性アルツハイマーを発症する医師を演じた戸田は、彼女を10年にわたって支え続ける元小説家を演じたムロツヨシと共に、その高い演技力で、視聴者を物語に引き込んだ。「役を引きずらない」とたびたび発言している戸田だが、2018年時点において、本作のことを「唯一気持ちが切り替えられなかった作品」と語っていた。

 その翌年2019年9月30日から2020年3月28日までの半年間、NHK連続テレビ小説『スカーレット』が放送された。水橋文美江の脚本で、信楽焼初の女性陶芸家となった川原喜美子役で第3週から登場。15歳から40代後半までを演じきった。さらに2022年には湊かなえの同名小説を映画化した『母性』が公開。前年のドラマ『ハコヅメ〜たたかう!交番女子〜』でも共演していた永野芽郁と、「娘を愛せない母(ルミ子)」と「母に愛されたい娘」を演じて、ある事件の真相に迫る心理ミステリーを作り上げた。『母性』では「私とルミ子が一致しなかった」といい、当初、オファーを断ったと明かしているが、結果的に「戸田のキャリア史上最高の演技」とする評価もある。やはり自分とは重ならず最初は断ったという『地獄に堕ちるわよ』もまた、そうなろうとしている。

Netflixシリーズ『地獄に堕ちるわよ』より
 今年の1月期に放送されたばかりの日曜劇場『リブート』では、一人二役を担当。黒岩勉による脚本で、顔を“リブート”するという一見、とんでも設定ながら、最後には家族の物語として収束する、黒岩脚本の技巧優れる作品となった。この巧さも、“リブート”を成立させた主演の鈴木亮平や戸田恵梨香らの演者たちが、登場人物たちを血の通ったキャラクターとして成立させ得たからである。

 いくつもの作品を挙げてきたが、単に戸田の出演作を列挙したわけではない。女優業の本格開始から20年と少しで、「これが戸田恵梨香の代表作」と一般的に多く名が挙がる作品だけで、これほどあるのは驚きだ。

 なぜ戸田の代表作はこれほど多様なのか。その答えのひとつが、彼女の仕事への姿勢にある。時に監督やプロデューサーに「違うと思う」と意見を伝えることもあると、これまでのインタビューで話している戸田。『地獄に堕ちるわよ』でも、最終回の準備稿を読み、「監督、これでいいんですか!」と迫ったと、Netflixの会見で明かされていた。過去作を振り返るに、デビュー当初から戸田の出演作は、人気作が多い。また、皆が認める美しさも持つ。しかし、運や縁、生まれ持った容姿に甘んじることなく、常に俳優としての自身と、作品と向き合い、真摯に取り組んできた。その姿勢こそが、人を惹きつける演技へ結びついてきたのだろう。

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◆『地獄に堕ちるわよ』が証明した、戸田恵梨香という必然

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