『シン・ゴジラ』公開10周年 記憶に残る「名ゼリフ」10選!
■ そりゃ選択肢としてはアリだろうが…選ぶなよ…!
巨災対がゴジラを凍結させる作戦「矢口プラン」に必要な血液凝固促進剤の製造を急ぐ中、国連安保理がゴジラせん滅のための熱核兵器の使用を決議。広島、長崎に続き日本で3度目となる核兵器の使用が決まったことを知り、巨災対の安田龍彦(高橋一生)が吐き捨てるように放ったセリフだ。ゴジラ出現後も科学少年のように目をキラキラさせて執務に当たっていた安田が、劇中でほぼ唯一といっていい声を荒らげる瞬間であり、短絡的に核兵器の使用に踏み切ってしまう国際世論の愚かさへの彼の静かな怒りが伝わってくるシーンだ。
■ 礼はいりません。仕事ですから
「矢口プラン」を実行に移す「ヤシオリ作戦」を立案した自衛隊・財前正夫・統合幕僚長(國村隼)が、矢口から感謝された際に返した言葉だ。世のサラリーマンは一度は言ってみたいセリフでは? ただ、これは「感謝される側」だから言う権利があり、「感謝する側」がお礼を口にしなくなったら職場がギスギスするだけなので要注意!
■ 避難とは住民に生活を根こそぎ捨てさせることだ。簡単に言わないでほしいな
首脳閣僚らがゴジラ襲来でのきなみ安否不明になる中、急きょ臨時総理代理に任命された里見祐介・前農水大臣(平泉成)が放ったセリフ。当時は3.11からわずか5年余りで、ハッとさせられ、強く共感した観客も多かったのでは? いわゆる棚ぼたで総理の椅子に付き、能力を買われて宰相になったわけではない里見だが、そのほかにも「こんなことで歴史に名を残したくはなかったなぁ…」としみじみ語るシーンなど印象に残る。
また、「ヤシオリ作戦」実行時に、里見が裏で国連に頭を下げて多国籍軍の核攻撃を延期させていたことが分かり、実は「影のMVP」だったと言えるのかもしれない。
■ 無人在来線爆弾
主要人物のセリフではないが、劇中に登場したため紹介することをご容赦願いたい。いよいよ「ヤシオリ作戦」が実行に移され、ゴジラ足止めのために使われたのが、都民の足であるJRの在来線の数々。「無人在来線爆弾」という生まれて初めて読んだはずなのになぜかテンションがアガる文字列、そして見慣れた山手線などの車両が大蛇のごとく次々ゴジラに襲いかかり爆発していく圧倒的なスペタクルも相まって、大好きなシーンに挙げるファンも多いのでは?
「ゴジラ」をはじめとする特撮作品において電車とは「怪獣に襲われる側」という弱い立場に回ることが多い。そういう意味でも、ゴジラを電車が攻撃するシーンは、歴史的なお約束破りの名シーンになったと言えるだろう。
■ 都内の除染に光明が見えます
尾頭ヒロミを演じた市川実日子
巨災対の主要メンバーの中では紅一点、市川実日子演じる尾頭ヒロミ・環境省自然環境局野生生物課長補佐が放ったセリフだ。ヤシオリ作戦によってゴジラを見事行動停止させることに成功。懸念されていたゴジラのまき散らした新元素の放射性物質の半減期が、たった20日程度だと判明し、人体への影響が2~3年で無害化されるとの見通しに。
このことについて、劇中ではずっとクールだった尾頭が「これで都内の除染に光明が見えます。良かった…」と、ほとんど初めて柔らかい表情を浮かべたことで、覚えている人も多いのではないか?
そのほかにも、本稿で扱いきれなかった声に出したい名ゼリフが多数! あなたも公開10周年を機会に名作『シン・ゴジラ』を見直してみてはいかが?
(文・神尾祐介)
