映画監督がテレビドラマ界に続々参戦!『GTO』プロデューサーが背景を明かす
「以前、『スターマン・この星の恋』で堤幸彦監督にお願いした経験からなのですが、メリットとしては、堤組のスタッフで(制作スタッフを)固めたので、スタッフが監督のやりたいことをすぐに理解して動くというフットワークの良さです。また、キャストには"堤さんがやるなら!"と、出演を快諾してもらえました。デメリットのほうは、売れっ子監督だと忙しく、次作品の準備も被っていたりするので、スケジュール調整をするのが大変なところでしょうか」。
ほかにも、河西氏は「映画監督によるドラマの現場だと、ちょっと変わった演出でも、その監督の作風などから、楽しんで演じてくれたりします」と、キャストの反応を明かし、「確実に監督ファンの方がいるので、『今回はこうきましたか…』など、作品の比較を入れた番組の感想をくれたりします」と、教えてくれた。
最後に、映画監督のドラマへの起用増加の背景について聞いてみると、「ゴールデン、プライム帯では、増えている実感はありませんが、深夜だとチャレンジングな企画ができる。だからこそ、監督も楽しんでやってくれるし、ビジネス的にもトータルのパッケージで成立しやすいのではないでしょうか」。さらに、「ワンマン監督ではなく、バランス感覚が優れている人が、テレビドラマの監督に向いていると思います」とも。
今回、意外なことに、監督の知名度という言葉が河西氏の口から出てこなかったのだが、"ワンマンよりもバランス感覚"という、河西氏の言葉にあったように、監督の名前よりも、口コミやCMの情報で映画を観に来る人が大半の今、当然といえば当然のことなのかもしれない。つまり、監督の力量を買った才能重視。だとしたら、『GTO』を筆頭に、今後、面白いドラマが増えそうだ。