東京国際映画祭が仕掛ける新たな取り組み、今年の注目は「アニメ」

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10月23日から31日までの9日間、六本木ヒルズをメイン会場に、第27回東京国際映画祭(TIFF)が開催される。今回は同会場のほか、TOHOシネマズ日本橋、歌舞伎座の2会場も加わり、例年以上に盛り上がることが予想される。そこで、東京国際映画祭事務局に、今回の映画祭の見どころや、これまでとは違う新たな取り組みなどを聞いた。
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今年の東京国際映画祭で目立つのが、やはりアニメだろう。会期中、『THE NEXT GENERATION パトレイバー』の実物大98式AVイングラムが披露されるほか、26日には世界コスプレサミットを開催、『スーパーマリオ』の宮本茂による初の短編アニメ 『ピクミン ショートムービー』を筆頭に、『ベイマックス』『劇場版「進撃の巨人」前編~紅蓮の弓矢~』『アップルシード アルファ』『くるみ割り人形(3D)』など、多くのアニメ作品も上映される。なかでも注目は、『エヴァンゲリオン』シリーズの庵野秀明監督のこれまでのテレビアニメ・劇場公開作品に加えて、学生時代に自主制作した短編・CM・PV等を含めた約50作品を上映する「庵野秀明の世界」だ。
昨年は、『映画 ドキドキ!プリキュア マナ結婚!!?未来につなぐ希望のドレス』を特別招待作品として上映するなどしたが、「アニメに対する評判はまずまずだったと思いますが、元々、アニメは今年から強化する目的でした。日本のアニメーションは海外に対しても発信力があり、誇れる文化です。庵野監督を特集したのは今まで以上に海外に発信したい、日本国内ほどは海外で知られていないため、紹介したいという考えによります」。
そのために必要だったのが、会場の拡大だ。
「これまでの六本木だけでは上映本数に限りがありました。そこで、東京の中心地であり、伝統文化の発信の場ということで日本橋を選択。会場を広げたことで上映本数を増やせ、また、アリーナほかのオープンスペースにて会期中のイベントを設けることにより、映画をご覧になる時間のない方も参加できるような場の創設も可能になりました。まだ具体的な数字は出しておりませんが、昨年の来場者数、約12万人を大幅に上回ると思います」。