『M-1グランプリ』辛口採点を連発 厳しかった30代の松本人志ら“記憶に残る審査員”
■ 島田紳助が大会史上唯一の「100点」を付けたコンビとは…
若手漫才師の育成、そして「漫才に恩返しをしたい」という思いから大会の発起人となった島田紳助は、審査委員長としても大会を見守った。
紳助の審査の中でも記憶に残るのは、ダブルボケが代名詞の笑い飯が2009年大会で披露した伝説的なネタ「鳥人」。人間の体に鳥の頭がついた「鳥人」という不気味なキャラクターがテーマのネタで会場の爆笑をかっさらうと、紳助がこのネタに大会史上初めて「100点」を付け、会場でどよめきと拍手が起きた。紳助はこのとき「98(点)にしようと思ったんですよ。あとで(「鳥人」を超えるネタが出てきたら)困るから。でも困ってもええわってぐらい感動しました」と賛辞を送っている。
鳥人に関しては、松本が「ウィキペディアで調べる」と発言したことをきっかけに生放送中、ウィキペディア上に一時「鳥人」の項目が登場する事態に。今では放送中から視聴者がSNS上で「実況」することが当たり前になっているが、この大会ごろが、ネット上で視聴者がリアルタイムでコメントしていく時代の幕開けだったかもしれない。
芸能界を引退し、第一線から退いている紳助。彼の目には今年の大会はどう映るのだろうか。
■ マヂカルラブリーが3年ぶりに決勝へ 毎年の“怒られ枠”は誰?
オール阪神・巨人のオール巨人と同じく、今年で8度目となる審査員が上沼恵美子。上沼といえば、近年では通称“怒られ枠”というものがささやかれている。
きっかけは、2017年大会に登場したマヂカルラブリーだ。彼らのネタが好みに合わなかったのか、コメントを求められた上沼が「ごめん、聞かないで…」「本気で私も挑んでます」と苦しげな表情でコメント。これにマヂカルラブリーの野田クリスタルが「(自分たちも)本気でやってるから!」と返したことが、上沼の怒りに火をつけてしまったようで「本気でやってるっちゅうねん、こっちも!」「頑張ってるのは分かるけど、好みじゃない!」「よう決勝残ったな」などと次々厳しいコメントが浴びせられることになった。
以来、毎年のように上沼のコメントの“餌食”になるコンビが、優勝とは別で視聴者の関心事になっている。
上沼に怒られたマヂカルラブリーが3年ぶりに今年、M‐1決勝の舞台に帰ってくる。彼らは上沼とどんな“再会”を果たすのだろうか。
『M‐1グランプリ 2020』決勝は、ABCテレビ・テレビ朝日系にて12月20日18時34分より生放送。