『恋あた』女優や、鬼才がヒロインに抜てきした逸材も “2021年ブレイク期待の女優たち”
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■ 『恐怖新聞』で連続ドラマ初主演 白石聖
4人目が、これまでの3人とは違い、スカウトから芸能活動をスタートさせた白石聖。デビュー当初は女優業だけでなくバラエティー番組にも多く出演し、幅広く活動していたが、近年は徐々に女優業を本格化。2019年のドラマ『絶対正義』で山口紗弥加演じる主人公の高校時代を体当たりで演じ、第15回「コンフィデンスアワード・ドラマ賞」新人賞を受賞。ブレイク筆頭株へと躍り出た。翌年、2020年には「オトナの土ドラ」枠で、つのだじろうの同名漫画を題材にした『恐怖新聞』(東海テレビ・フジテレビ系)で連続ドラマ初主演を果たし、ホラー作品への素質があることも証明してみせた。
今年は、累計発行部数250万部を突破したコミックを実写化『胸が鳴るのは君のせい』(6月4日公開)でヒロイン役を務める。この1年でどこまで成長するのか、楽しみな逸材だ。
■ そのほか、今年大注目の若手女優たち
(左から)中田青渚、 蒔田彩珠、服部樹咲
今年注目したい女優はまだまだいる。7歳で子役デビューし、『三度目の殺人』(2017)、『万引き家族』(2018)など是枝裕和作品の常連である蒔田彩珠(あじゅ)。昨年は、芦田愛菜主演作『星の子』のほか、河瀬直美監督最新作『朝が来る』に出演。中学生にして望まない妊娠をしてしまう、という難しい役どころを演じきった。2021年は、前期放送予定のNHK連続テレビ小説『おかえりモネ』で、主人公の妹役として清原果耶と再共演する。朝ドラへの出演は2016年の『とと姉ちゃん』以来で、10代にして2度目の出演となる。
コミック雑誌主催のオーディションでグランプリを獲得したのをきっかけに、芸能界入りした中田青渚(せいな)は昨年、ふくだももこ原作・監督の映画『君が世界のはじまり』で、あけっぴろげに関西弁で話す女子高生・琴子を好演。松本穂香が演じる主人公・縁の親友役で、息のあった掛け合いを見せた。2021年は、1月16日スタートの山田裕貴が高校の倫理教師を演じるドラマ『ここは今から倫理です。』(NHK総合/毎週土曜23時30分)に生徒役で出演。『君が世界~』の黒髪ロングからはイメージを一変させる黒髪ショートヘアのビジュアルが公開されている。そのほか、2月19日公開予定の映画『あの頃。』、古川と共演する『街の上で』の2作も待機する。
最後に紹介するのは、昨年、演技の経験なしで映画『ミッドナイトスワン』で草なぎ剛演じる凪沙のもとにやって来る少女・一果の役をオーディションでつかんだ服部樹咲(みさき)。4歳からクラシックバレエを習い、輝かしい成績をおさめている服部。それだけの腕前を持つだけに、本作でのバレエのシーンは圧巻の一言。同作で報知映画賞新人賞も受賞し、末恐ろしい新人の衝撃デビューとなった。
彼女たちのような女優がいれば、2022年の映像業界も面白いに違いない。どういった活躍をするのか、その動向を注視していきたい。(文:安保有希子)