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中止、酷評も…“呪われた企画”『デューン 砂の惑星』映画化へのあくなき挑戦

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●いよいよ公開されたドゥニ・ヴィルヌーヴ版『DUNE/デューン 砂の惑星』

 12歳で初めて原作小説を読んだというドゥニ・ヴィルヌーヴは、『メッセージ』でSF映画を撮れることを証明し、『ブレードランナー2049』で大作SF映画を撮れることを証明して、一歩ずつ『デューン』映画化のチャンスをたぐり寄せてきた。

 映画を複数本に分けて、長さの問題を解決すること。妥協のないキャスティングで、映画の質と興行上の成功を同時に確保すること。実際、演技の天才でありつつスターとしての輝きも最高潮のティモシー・シャラメなくしては、この映画化は難しかっただろうし、相手役の重要性を増やしたうえでゼンデイヤを招いたキャスティングは、考え得る現代最高のカップルといえる。

ドゥニ・ヴィルヌーヴ版『DUNE/デューン 砂の惑星』より (C)2020 Legendary and Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved
 他の出演者もすみずみまですばらしいが、特筆しておきたいのは、アトレイデス家の三銃士というべき、ガーニー・ハレック(ジョシュ・ブローリン)、ダンカン・アイダホ(ジェイソン・モモア)、スフィル・ハワト(スティーヴン・マッキンレー・ヘンダーソン)の3人の佇まい。

 そのうえで、ここにはヴィルヌーヴがこれまでの監督作で追求してきたテーマやモチーフが重層的に含まれていて、彼の旅路も総括するものになっているのがすばらしい。「未来が見えてしまう時、人はどう生きるか」というテーマは『メッセージ』と『ブレードランナー2049』に、「男性の強さと脆さ」というテーマは『プリズナーズ』と『複製された男』に、「文化をまたぐ女性の融和的な強さ」というテーマは『灼熱の魂』と『ボーダーライン』につながり、これらを縦に見ることで見えてくるものもある。

ドゥニ・ヴィルヌーヴ版『DUNE/デューン 砂の惑星』より (C)2020 Legendary and Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved
 次作がいつ見られることになるのか、今から待ちきれない。次作に向けて伏せられた札になっている、仇敵フェイド・ラウサ役(デヴィッド・リンチ版でスティングが演じた)に、誰がキャスティングされるのか。物語は第2作あるいは第3作まで進むのか。未来が見えるなら今すぐ見たいと願うのは私だけだろうか。(文・添野知生)

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