撮影中は「常に笑っていた」 『ベイビー・ブローカー』カン・ドンウォン、イ・ジウン、イ・ジュヨンが語る裏話
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第75回カンヌ国際映画祭で2冠を獲得した是枝裕和監督最新作『ベイビー・ブローカー』が全国公開中だ。ソン・ガンホが主演を務める本作は、“赤ちゃんポスト”に預けられた赤ん坊をめぐり出会っていく人々の姿を描くヒューマンドラマ。今回は、ドンス役のカン・ドンウォン、ソヨン役のイ・ジウン、イ刑事役のイ・ジュヨンにインタビューを行い、それぞれのキャラクターへの解釈や、シリアスな物語と裏腹に「常に笑ってました」という撮影中のエピソードなどを聞いた。
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■いい演技ができた現場だった
――是枝監督の演出によって、俳優として新たに引き出された部分というのはありましたか?
カン・ドンウォン(以下、ドンウォン):監督は、演技が自然に見える状況をちゃんと作って、自然に演技できるようにセッティングしてくださるので、とてもやりやすかったです。韓国は、ジャンル映画がとても多いので、久しぶりにそういった作品とは違った環境で演技できたことがよかったです。
『ベイビー・ブローカー』場面写真 (C)2022 ZIP CINEMA & CJ ENM Co., Ltd., ALL RIGHTS RESERVED
イ・ジウン(以下、ジウン):私もカン・ドンウォンさんと同じような考えなんですけど、今回、台本に書いてあること以外のアイデアもたくさん出したんですね。例えば、こういう動きをしてみたらいいんじゃないかとか。そういうアイデアを出すと、監督はいつも「じゃあ、一回やってみようか」と言ってくださいました。なので、自分がアイデアを出すということに対しても自信を持てました。さまざまな演技をやってみることができるし、そういう提案ができる雰囲気を作ってくれている現場でしたね。
イ・ジュヨン(以下、ジュヨン):是枝監督とご一緒して、一番印象に残ったというか、是枝監督だからできることだなと思ったのが、車の中のシーンでした。車の中のシーンって、セットで撮ったほうが、撮影としてはやりやすいんだと思うんですけど、全てロケーションで撮影してくださいました。その日の天気や空気を感じながら演じられるようにしてくださったんですね。それが、監督の望む映像の方向性とも合っていたと思います。セットだと、どうしても息苦しさが感じられたりもするし、海辺での撮影も解放感がありました。俳優たちも、いい演技ができたと思います。
『ベイビー・ブローカー』メイキング (C)2022 ZIP CINEMA & CJ ENM Co., Ltd., ALL RIGHTS RESERVED