是枝裕和監督最新作『ベイビー・ブローカー』主演ソン・ガンホ、カンヌ最優秀男優賞 韓国人俳優初の快挙
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現地時間28日夜(日本時間:29日未明)に行われた第75回カンヌ国際映画祭「コンペティション部門」の授賞式で、是枝裕和監督の最新作『ベイビー・ブローカー』で主演のソン・ガンホが最優秀男優賞を受賞した。
【写真】カンヌで記者会見を行った是枝裕和監督&キャスト陣
現地時間26日に行われた公式上映では、今回の映画祭出品作史上最長の12分にわたるスタンディングオベーションがおこり、割れんばかりの拍手喝采で観客を魅了、会場全体が感動に包まれ、受賞への期待が高まっていた本作。
授賞式では、審査員長のヴァンサン・ランドンをはじめ、アスガー・ファルハディ、ジェフ・ニコルズ、レベッカ・ホール、ディーピカー・パードゥコーン、ノオミ・ラパス、ジャスミン・トリンカ、ラジ・リ、ヨアキム・トリアー監督らが選ぶ「最優秀男優賞」に見事選出された。
ソン・ガンホは隣に着席していたカン・ドンウォン、是枝監督らと熱い抱擁を交わした後、壇上へ上がり、「本当に有難うございます。光栄です。偉大なる芸術家、是枝裕和監督に深く感謝申し上げます。一緒に頑張ってくれた役者のカン・ドンウォンさん、イ・ジウンさん、イ・ジュヨンさん、ペ・ドゥナさんに深い感謝と、この光栄を分かち合いたいと思います。イ・ユジン代表、そしてCJの関係者の方にも本当に感謝しています」とコメント。
さらに「今、2階にいると思いますが、愛する家族と共に来ました。本当に大きなプレゼントになりました。とても嬉しいですし、このトロフィーの光栄と永遠なる愛を差し上げます。多くの映画ファンにこの栄光を差し上げます。」と目を潤ませながら喜びのスピーチをした。
カンヌ国際映画祭で、韓国人俳優が「最優秀男優賞」を受賞するのは初となる快挙。是枝監督作品がカンヌ国際映画祭で同賞を受賞するのは、2004年に『誰も知らない』で柳楽優弥が受賞して以来2度目となる。なお、是枝監督は、本作品で「エキュメニカル審査員賞」を受賞しており、本賞と合わせて2冠となった。
ほのほか、韓国のパク・チャヌク監督が『DECISION TO LEAVE』(英題)で自身初となる監督賞を受賞。倍賞千恵子、磯村勇斗出演の『PLAN 75』で早川千絵監督がカメラドール スペシャル・メンション(特別賞)を受賞している。
『ベイビー・ブローカー』は6月24日より日本公開。
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