横澤夏子、年子の育児は「想像の500倍、大変!」 コロナ禍で体験した出産秘話も
芸人として活躍し、現在は二児の母としても奮闘中の横澤夏子。同名SFジュブナイル漫画を劇場アニメ化した『ぼくらのよあけ』では、“母親役”として劇場アニメの声優業に初挑戦を果たした。 年子の育児をしながら仕事にも復帰した彼女だが、「子どもが2人になったら、大変さは2倍になると思っていたんです。でも実際に生まれてみたら想像の500倍、大変!」と苦笑い。子育てのモットーや苦労を乗り越える秘訣(ひけつ)など、笑顔いっぱいに語ってくれた。
【写真】育児の大変さを語りつつも、笑顔を忘れない横澤夏子
■声優への挑戦は「幸せな時間」
映画『ぼくらのよあけ』
本作は、阿佐ヶ谷団地に住む小学4年生の沢渡悠真(杉咲花)と仲間たちが、ある日、沢渡家の人工知能搭載型家庭用オートボット・ナナコ(悠木碧)をハッキングした未知の存在を宇宙に帰すために奔走する、ひと夏のSF冒険物語。横澤は、悠真の友人である真悟(藤原夏海)と、わこ(戸松遥)の母親、岸みふゆ役を演じている。
声優業という未知なるジャンルへのチャレンジとなったが、横澤は「ワクワクするような冒険の世界に入れることも、お母さん役を頂けたこともとてもうれしかったんですが、同時にめちゃくちゃ緊張しました!」とにっこり。助けとなったのは、黒川智之監督の的確かつ、丁寧な演出だったという。
「演じたみふゆは、ママ友と道で偶然に会って“何かあったらなんでも言ってね”と言葉をかけるんですが、監督さんが“声に笑顔を乗せてください”という指示をくださって。“声に笑顔!?”と思いながら、やってみると本当にそのシーンの印象が変わるんですよ! すごいなと思って。また“このママ友同士はよく会うけれど、ご飯に行くまでの間柄ではない”とも教えていただいて、実はそういう設定もあるんだと驚いたり」とアフレコ当日は新鮮な刺激をたくさんもらった様子。「ご期待に沿えられるか不安でしたが、こうやることで表現に変化が起きるんだということも勉強させていただきましたし、改めて“声優さんってすごい”と実感して。とても幸せな時間でした」と目尻を下げる。
やんちゃで元気な小学生の悠真たちが結集し、極秘ミッションに挑む本作。劇中では、冒険に乗り出そうとする悠真を心配して、それを「止めたい」と思う、親側の葛藤も描かれている。
横澤は「私自身も親になったけれど、自分にも悠真くんたちのような時代があったなあと思い出しました。子どもたちが全力で夢中になっている姿を見られて、こちらまで冒険しているような気持ちになりました」と本作の魅力をかみ締めながら、「小学生の頃は、私も抜け道を探して遊んだり、親からいろいろと怒られながら育ったなと思って。でも親になってみると、やっぱり子どもが心配だから、悠真の冒険を止めようとするお母さんの気持ちも分かる。危ないことは、ちゃんと“危ない”と教えないといけないし…」と親子の立場、両方に共感を寄せ、親としては「子どもの可能性が広がっていくかもしれないのに、それを邪魔してしまっているのかもしれないと思うと不安ですよね。見守るって、とても難しいことだと思う」と考えを巡らせる。
■年子育児に奮闘中! 心がけているのは「親が怒らない、家づくり」
映画『ぼくらのよあけ』
横澤自身の子どもは、現在2歳7ヵ月と、1歳になったばかりの女の子。目が離せない時期だが、年子の育児は想像以上の大変さだったと打ち明ける。
「学年的には2学年差になるんですが、年子育児ですね。こんなに大変だとは思わなかった!」と声を大にし、「子どもが2人になると、こんなに手が足りなくなるんだ!とびっくりです。ご飯を食べさせるときも、一人が立ち上がると、もう一人も真似して立ち上がっちゃう。“座って”と座らせると、またこっちが立ち上がってと、まるでゲームのようです」と大笑い。「でもいろいろな方に“今が一番大変だよ”と言ってもらえるので、“そうか、今が一番大変なんだ”と考え方を切り替えると、気持ちも楽になります」とほほ笑む。
暮らしの中では、「“親が怒らない、家づくり”を心がけています」とモットーを語る。「たとえば、倒れそうなものが置いてあったとしたら、“倒さないで!”と怒るのではなく、先回りして倒れないようにしておいたり、登ってはいけないような場所があれば、登れないようにしておく。その方法を試してみたら、オシャレもなにもない、保育園のような家になってしまって(笑)。でも今はそれが大事かなと思っています」とアイデアを凝らしつつ、「でも怒っちゃうんですけどね! いろいろなことをしますから」と素直に告白。劇中に登場する、家事の手伝いをしてくれるロボットのナナコを「欲しい! ナナコって人間のように会話をして、話し相手にもなってくれますもんね。最高に実用的!」と切実に願っていた。
育児に奮闘中の横澤だが、その苦労を乗り切るための解決策は「外に出ること」だという。「産後、半年くらいはお仕事を休んでいましたが、仕事に出かけてこうやって誰かと話すことが、“社会とつながっている”という気持ちになれて、リフレッシュできます。保育園に預けられているからこそ、働ける時間を持てて本当にありがたいです」としみじみと語る。