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“宝塚の文豪”早花まこが見つめたOGのセカンドキャリア 十人十色の中にあふれるバイタリティー

エンタメ

◆コロナ禍の始まりと重なった卒業公演 手探りの中に感じた団結力



 早花は、2020年3月に『ONCE UPON A TIME IN AMERICA』で宝塚を退団。18年のタカラジェンヌ生活に終止符を打つ卒業公演は、コロナ禍の始まりと重なり、東京公演は大半が中止となった。

――ご卒業公演は、2月頭までの兵庫・宝塚大劇場での公演は何事もなく完走したものの、続く東京宝塚劇場での公演は、残念なことになってしまいました。当時は、どんな心境でしたか?

早花:みんな手探りでしたが、そんな中でも団結力とか、なんとか幕を開けようという思いを強く感じました。なにより、お客様が応援し続けてくださったことは励みになりましたね。

(東京の)千穐楽は奇跡的にできたんです。ライブ配信もしていただいて。卒業する公演だし特別ってそれまでは自然に思ってたんですけど、みんなにとって大事な公演となり、みんな同じ思いで舞台に向かっているんだなというのを恥ずかしながら初めて気が付きました。中止になった期間も応援してくださる方の声が届いたり、劇場に出かけたら係の方がずっと働いていらっしゃって。18年いても気が付かなかったことに気が付けたのは、今となってはとっても大事な期間でした。

コロナ禍はまだ現在進行形ですけど、世界中が大変化したときにちょうど卒業のタイミングとなり、だからこそ、退団後の3年はすごく学びが多かったなって感じています。


――2002年の入団から18年。卒業を決められたきっかけは何だったのでしょうか。よく鐘が鳴るとお聞きしますが…。

早花:言いますよね。それが早花、全然鳴らなくて(笑)。いつ鳴るんだろうって思ってたんですけど。いろんなお役をやらせていただいたのですが、宝塚を好きな気持ちはずっと変わらなかったんですよね。これは自分で区切りをつけないと、どうやら鐘を鳴らしてくれる人はいないと気づき(笑)。とっても素敵な場所で皆さんもあったかいし、このままだとずっと続けられてしまうから、自分で区切りをつけて次の人生に進まないと終わらないなと気づいたので、自分でこの時期がいいかなと思って卒業を決めました。

――18年間の宝塚生活の中で、転機となった作品はどの作品になりますか?

早花:なんだろう…。『星逢一夜』と『ドン・ジュアン』ですかね。『星逢一夜』は、私、お母さん役をやるのが目標でもあり憧れだったので、雪組の日本物でお母さんをやらせていただけてすごくうれしかったです。あと、夜鷹もすごくやりたかったのですが、その2つが(2役演じることで)叶ったという、「こんなことある?」っていう奇跡の作品だったんですよね(笑)。

上田久美子先生の作品だったのでお稽古がとても厳しかったんですが、それだけ良い作品を生み出して、みんなで頑張るっていう経験ができたので、すごく思い出深いですし、出演できてよかったという作品でした。

『ドン・ジュアン』は、真逆と言いますか、新しいこと、未知のことに上級生も下級生もみんなが挑戦して、日々朝から晩までお稽古に没頭した作品だったんです。舞台も集中力のある、面白い作品だったなと思ってます。私、自分の出た作品を映像であまり観ないんですけど、『ドン・ジュアン』は普通に観たくなって、観返してしまいますね。

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◆伝説の連載「組レポ。」 組子の器の大きさに助けられた

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