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水川あさみ、年齢を重ね演じる役の変化に面白さ 40代を迎え「パワーがみなぎっている」

映画

◆年齢によって演じる役が変化していくのは「とても面白いこと」



 森に迷い込む中で人間のエゴを剥き出しにしていく男・宇和島に扮したのは、山田孝之。水川と山田は、2002年放送のドラマ『ロング・ラブレター~漂流教室~』で初共演して以来、20年以上にわたって親交を深めている。

 劇中では宇和島が“刺す女”をビンタする場面もあるが、水川は「孝之とは同い年で、長年の友だちですが、こうしてガッツリと芝居をするのはかなり久しぶりのこと」としみじみ。「宇和島は悪いエネルギーを満たしているような役なので、自分を追い込みながら役を作り出していく孝之のパワーや気合いを、ものすごく感じられる役だったと思います。すごく集中していましたね」と山田の発する狂気に感服する。

 同世代に山田がいることは、「とてもありがたいこと」だという水川。山田が発起人となっている短編映画制作プロジェクト『MIRRORLIAR FILMS』では、山田の声がけによって、短編映画『おとこのことを』で監督デビューを果たしたこともある。水川は「監督をやるなんて、自分でもまったく想像していませんでした。孝之ではない人に誘われていたとしたら、断っていたかもしれません。同世代であり、お互いに新しいことをやっていきたいと考えている、切磋琢磨する仲間の一人が誘ってくれたプロジェクトだからこそ挑むことができました」と大いに刺激をくれる存在だと話す。


 仲間と切磋琢磨しながら歩みを進め、水川は今年、40代へと足を踏み入れた。1997年に『劇場版 金田一少年の事件簿 上海魚人伝説』で俳優デビューした彼女だが、今、俳優業への原動力となっているのは「役を通して、見たことのない自分を見たい」という興味と好奇心だ。「長くこのお仕事を続けていると、年齢によってできる役が出てきたり、できなくなってくる役もあったりと、演じられる役が変容していきます」と切り出し、「年齢を重ねたり、成長していく中で演じる役が変わってくるということは、自分の中でどんなものが芽生えているのか、自分自身の充実度も役に反映されてしまう仕事なんだなと思って。40代に入って、それがやりがいや面白みにつながっていくんだということに気づきました」とにっこり。

 さらに「以前は『これまでに演じたものと似た役は、避けたい』と思う時期もありましたが、似たようなポジションの役だったとしても、同じ役ってひとつもないんですね。最近特に思うのが、いくら似ている役だとしても、それを違う役に見せられる人間力を持つことが大切だということ。それは今後、役者として生きていく上での課題でもあります」と語りつつ、「死ぬまでこのお仕事を続けたとして、いつか『うん』というセリフだけで観ている方を納得させられるお芝居ができるようになったら、ものすごく面白いと思うんです。そのためには、どんな人間力や経験値が必要なのかなと思ったりもします。それを知るためにも、日々成長していきたいなと感じています」と力強く語る。

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